SESのエンジニアがクライアントとの面接で確認するべき質問 その3
先日投稿した、SESのエンジニアがクライアントとの面接で確認するべき質問の解説の続きを書かせていただきます
その1では下記質問事項リストの支給PCのスペック〜メンバーの中に複数の案件を掛け持ちしている人がいないかについて解説しております
https://note.com/sayasurvey/n/n1f4fd6bf12cc
その2では今後、いつ何人くらい採用するのか〜自動テストコードはあるのかを解説しております
https://note.com/sayasurvey/n/nb3df1bee6522
質問事項のリスト(その1から内容は同じです)
支給PCのスペック(遠隔操作の場合は操作先のスペックも)
担当するシステムの画面、モーダル、帳票の合計数
いつまでに何をどこまで終わらせるスケジュールなのか
メンバーの人数とその人の経験年数や経験した技術
メンバーの中に複数の案件を掛け持ちでしている人がいないか
今後、いつ何人くらい採用するのか
常駐先に技術について質問できるか
開発方法の主導権はSES(派遣元)にあるのか
自動テストコードはあるのか(改修せずとも使えるか)
GitHubなどのバージョン管理ツールを使えるか
仕様書は最新になっているのか
途中からリモート可の場合は願い出てから平均どのくらいで可能になるのか
メンバーの残業時間
深夜や休日出勤はあるか
開発環境はすでにあるのか(OSの種類や大体のバージョンも)
案件に遅れが出た場合のリカバリ方法(増員 or 残業)
ChatGPTやCopilotは使用できるか
質問の解説
GitHubなどのバージョン管理ツールを使えるか
バージョン管理ツールが使えるのが当たり前と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、セキュリティガチガチややり方が古い会社、システム開発に詳しくない会社はディレクトリやファイルをコピーしてバージョン管理している場合があります
私も経験がありますし、同期もそのやり方だったことがあるそうです
仕様書は最新になっているか
仕様書がコードが更新されるたびに仕様書が更新されているのであれば問題ないのですが、仕様書が更新されていないことが多くあります
案件によっては仕様書が存在しないこともあるでしょう
そのような環境ではプログラムをもとに仕様を理解しなければならないので、仕様の理解に時間がかかってしまったり、誤った実装を行なってしまう可能性があります
途中からリモート可の場合は願い出てからどのくらいで可能になるのか
案件によっては慣れたらリモートしても良いというものもあります
ただ、リモートをするにあたって手続きやPCの用意などで願い出ても1ヶ月など長期間間が空いてしまうことがあります
SESにいた時は周りに聞いた感じ直後と1ヶ月後の割合が1:1くらいでした
メンバーの残業時間
SESは自社開発や受託開発と違い、契約している稼働時間があるので残業が少ないことが多いと言われていますが、客先によっては稼働時間上限ギリギリを要求されることもあります
メンバーはどれくらい残業しているのかなどを把握しておくと、残業が多くても心づもりができると思うのでいいと思います
深夜や休日出勤はあるか
特にインフラエンジニアや運用保守は確認しておいた方がいいと思います
ものによってはメンバーが少人数にも関わらず24時間365日システムを止めてはいけないものがあります
そのようなシステムでは深夜でも休日でも連絡が来ますし、すぐ対応しなければならないため確認しておいた方がいいです
私の元同僚の案件では24時間365日稼働しているシステムを2人で運用保守しており、夜の11時や早朝の5時なども対応していたそうです
開発環境はすでにあるか
開発環境がなければ環境構築の時間がかかるだけでなく、環境構築が行えない場合があります
また、開発環境があったとしても支給されたPCで使用できるとは限りません
私がSESにいた時の案件では開発環境が一応あり、Virtual Boxでいただいたのですが10年前のシステムだったので支給PCのCPUがCentOS6に対応しておらずPCを変えてもらったことがあります
案件で遅れが出た場合のリカバリ方法
SESは稼働時間に上限があったり、納品義務がないため遅れが出た場合のリカバリは基本客先が対応しなければなりません
ただ、稼働時間の上限いっぱいまで稼働を求められたり、遅れが出ると納品ん義務がないにも関わらず詰められることも案外多いです
なので私の周りには残業をつけずに家で日付が変わっても働くぐらい実際の稼働時間が多い人がいます(もちろん固定残業代しか出ません)
仕事が苦痛でなければいいのですが、ほとんどの方はここまですると体調を崩してしまう方が多いかと思います
ひどい客先だと稼働時間以上働くことを要求しているにも関わらず、エンジニアの仕事が遅いと文句をつけSESに超過時間分の料金を払わない客先にあったことがあります
なので、遅れが出た場合は納期を遅らせるのか増員するのか確認した方が良いと思います
ChatGPTやCopilotなど生成AIを使用できるか
大企業に多いのですが、情報漏洩の観点から生成AIを禁止している企業があります
その企業が絡んでいる案件であれば、生成AI自体使用できない場合が多いです
ネットで見つけた企業だとNTT DATA, Amazonなどでしょうか
生成AIが広まる前からエンジニアをしている方はあまり影響ないかと思いますが、ここ1,2年でエンジニアになった方は生成AIがないと書けないという方も一定数いると思います
そのような方は特に確認しておいた方がいいでしょう
長くなりましたが、今回でこの記事は終了です
ありがとうございました
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