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「ちびっ子」次女の育児振り返り日記#9 葛藤

1,650gで産まれた「ちびっ子」次女の育児を振り返っての記録です。
現在二歳半、まだまだ成長曲線には入らない「ちびっ子」さんです。
長女4歳、私が36歳の時に妊活をスタートしました。
近所のレディースクリニックで半年程妊活後、より専門的な二つ目のクリニックに転院しました。
4年ほど前の出来事になります。


検査で分かった卵管の詰まりを解消するために受けた手術ですが、
1か月でまた詰まってしました。


残された選択肢


残された選択肢は、2つです。
1つは、このまま左から排卵されるタイミングを狙うこと。
あるいは、体外受精にステップアップすること。


これまでの傾向から、詰まってしまっている右側で排卵することが多い。
なので1つ目の選択肢を続けていても可能性は低いだろう。
36歳で妊活を始めたけれど既に37歳になっている。
妊娠の確立は年々下降していく。やはり、体外受精について真剣に考えるタイミングなのだろう。
妊活を始めた頃は、はるか遠く自分とは無縁なものに感じられていた。
今は、もうすぐそこにあり、避けては通れないものに感じられ始めていた。


葛藤

それでも迷いはありました。
「そこまでして」子どもを授かりたいのか。
「そこまでして」自分の子どもを授かりたいのか。

自問自答していました。


薬を大量に投与して卵をたくさん作って、それを体から取り出し、シャーレの上で受精させるということが自然の流れに反しているのではと感じました。
自然にできないのであれば、それを受け入れる事も必要なのだろうか。
そんな事を考えたりしていました。


そして、なぜ自分の子どもにこだわるのか。
学生の時に海外に留学した時に、「里親」という選択肢が
日本よりも浸透していると感じました。
そして、それが慈善活動としての尊い事というイメージもありました。
以前、アメリカのカップルが自分達の子どもを持つという選択の代わりに養子をもらうという選択をしているドキュメンタリーを見たのも印象に残っていました。

自分達の子どもを授かることができなかったからとか、自分達の子どもも授かったうえで養子というイメージがあったのです。その2人は家庭を持たない子供たちが大勢いることから、そのような選択をしたこと、その選択に誇りを持っている様子でした。また、オーストラリアやタイの養護施設で少しお手伝いをした経験からも、家庭を持たない子どものために何かできることをしたいという気持ちもありました。

「里親」についても興味があったのです。
ただ、自分が本当に養子を育てられるのだろうかと考えると自信が持てず。
制度自体、まだ一般的ではない日本で、身内や友人にどう思われるだろうか。そんなことを考えていました。


チャンス到来するも

そうしているうちに排卵日近くの診察で、今回は3つ卵ができており、そのうちの一つが左側にあるとのこと。わずかな希望により確率を高めるために人工受精を提案されました。もう即答で「お願いします」と言っていました。なかなか来なかったチャンスを無駄にしたくないから、できることはしようと思いました。


人工授精とは
排卵の時期に合わせて、子宮の入り口から管を入れて精液を子宮内へ直接注入する方法です。 AIH(Artificial Insemination of Husband)と呼ばれることも多く、通常タイミング療法の次のステップで行う治療法となります。
人工授精という名前だけを聞くと人工的な感じがしますが、タイミング療法との違いは精液が入るところだけでありむしろ自然妊娠に近い方法といえます。タイミング療法の場合は子宮の入り口手前まで精液が入りますが、人工授精の場合、もう少しだけ奥の子宮内へ精液を注入します。精液が子宮内へ入った後は自然妊娠やタイミング療法と全く変わりません。

恵愛生殖医療医院HP


「じゃあ、明日の午前中来てください」と言われ、ハッとしました。
明日? いきなり?
<仕事どうしよう>と思いました。不妊治療を内緒にしており、どうやって休みを取ろうか考えてしまいました。それでもこの貴重なタイミングを無駄にするわけにはいかない。そう思って休む覚悟を決めました。


上司には体調不良でお休みをいただく旨連絡しました。
ウソをついてお休みをいただくことはとても心苦しかったです。
急にお休みをすることでみんなにも迷惑がかかってしまう。これから人工受精にしても、続けていくのであれば急な休みをお願いすることになります。そうなると、やはり両立は難しいのかなと思いました。
仕事にも治療にもどこかで区切りをつけることも必要かもしれないと思い始めていました。


この日は朝からクリニックに行きます。
採取した精液を提出して準備が整うまで待ちます。2時間程度かかる場合もあるとのことで、とにかくひたすら待ちます。
人工授精については、特に恐怖心もなく平常心でした。
ゆっくり雑誌を読んだりして過ごします。準備が整い診察室へ。
この日はいつもの担当の先生ではない別の先生でした。

「それでは注入していきます」という合図の後痛みを感じました。
1分程度の事だったと思いますが、感覚的には長く感じました。
自分の想定よりもとても痛みが強くてびっくりしました。
事前に知って心構えをしておきたかったな。
そうして、試した人工授精でしたが結果には結びつきませんでした。

先生からも再度体外受精について勧められました。
そして、そこに進むには夫婦で説明会に参加する必要があるとのこと。
そこで、その説明会の予約をしました。まだ完全に決めているというところまではなかったのですが、話を聞いて決断するところに来ていると腹を決めました。


次回はまたその後の治療について書きたいと思います。

これからも、マイペースにこれまでの育児を振り返ったり、
日々の育児のことを綴っていきたいと思います。
また、お付き合いいただけるとうれしいです。

お読み下さりありがとうございました。

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