#311 同級生Kとサークル文化

翌日、いつも通り1限から講義を受けた。この日も第2外国語で専攻しているドイツ語の講義があった。そこで前日話し掛けた本部ラグビーサークルに入っている同級生Kに会った。その講義が終わってから一緒にそのラグビーサークルの新人歓迎会が行われる新宿へ向かうことになっていた。
講義が終わり、同級生Kと一緒に新宿へ向かった。バス、電車で向かう途中、お互いのこれまでの事を話した。同級生Kは兵庫県神市市にある進学校を卒業後、1浪して合格。ラグビーは全くやったことがなく、高校時代は帰宅部だったようだ。ラグビーのドラマや大学ラグビーの試合を観るうちに自分でもラグビーをやってみたくなったとのことだった。同じ高校で仲の良い同級生が学部が違うが同じ早稲田大学を目指した。その彼も合格し、同じラグビーサークルに入った。
同級生Kが仲の良い同級生もこの日の新人歓迎会に来ることになっていた。
西武新宿駅に着き、改札を出てたところで同級生Kが仲の良い同級生と待ち合わせた。少し待っているとその彼が現れた。彼は明るく良くしゃべる人だった。同級生Kと一緒になると、同級生Kがいつも以上に口数が多くなった。
二人は本当に仲が良い友人同士の様だった。
3人で話しながら新人歓迎会の会場の居酒屋へと向かった。
歌舞伎町のコマ劇場横にあったジョン万次郎がこの日の会場だった。
新人歓迎会は僕の様にまだ入会を検討している者も参加することができ、選手以外にも他大学や専門学校の女子達がたくさん来ていた。マネージャー候補で、ラグビーサークルは選手の半分位の人数の女子達がマネージャーという名目で在籍していた。ラグビーサークルに限らず、各サークルが新人歓迎会と謳った飲み会をこの時期頻繁に開催している様だった。
その様な飲み会がサークル自体の大きな年間行事の一つとして定着している様だった。僕はこの時初めてサークル文化を知り、触れる事となったのである。緊張感漂い異様な空気感のラグビー部の雰囲気とは打って変わって明るく華やかな雰囲気だった。
続く…

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