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#386 同期との再会

早稲田ラグビーは他のラグビー強豪大学に比べてラグビー推薦による人材確保が限られており、高校時代のスター選手の入部は1割位。
1浪や2浪以上の多浪生、高校時代ラグビー無名校(例えば、都大会1回戦負け等々)からの入部が半数近くを占めた。
よって春シーズンは苦戦し、夏合宿を経てチームが化け、秋以降試合を重ねるごとにチーム力が向上していくのが例年の流れだった。
この年も例外なく、春のオープン戦は苦戦。
キャプテン及び2名の強力留学生コンビを欠く大東大に0対50で完敗。
僕は東伏見グランドで壮絶な敗戦を目の当たりにしてさすがにショックを受けた。
全くいい所がなく、一方的に大東大にやられた。
それでも今年、一年限りでの受任された宿沢監督はシーズンに向け、下を向かずポジティブなコメントを発していた。今年一年で必ず結果を出すんだという強固な思いが伝わってきた。
この日、高校ラグビー部同期が大東大ラグビー部4年生ということもあり、グランドで会うことができた。彼は怪我をしており、復帰に向け調整中とのことだった。
僕が高3の春、試合中で複雑骨折をして入院した時、一人で3回もお見舞いにきてくれた。秋に彼目当てで取材に来たスポーツ新聞記者に復帰を目指してリハビリ&トレーニング中の僕を記事に取り上げるように推薦してくれ、実際にそのスポーツ新聞に僕がメインで取りあげられた。
その同期は埼玉県深谷高校での春合宿での活躍を認めれ、大東大からスカウトされ、ラグビー推薦で進学。
心優しい頼りになる同期は僕に取ってとても誇らしい存在。
その彼が大東大ではレギュラーとして全然出てこなかったことが気がかりで
気にしていた。
僕は大学1年の冬に彼宛に手紙を書いた。彼に取って大学ラストイヤーを悔いなく、頑張って欲しいと思いを込めた内容の手紙だった。
返事は無かったが僕は彼になら必ず思いは届いたと疑うことはなかった。
東伏見グランドで会った時は、嬉しかったが彼はどこかばつ悪そうな感じに見えた。(あくまでも個人の主観)
続く…

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