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難民事例 その2 続き1(アフリカ 女性:30代前半)

ここからは、Bさんが難民になった経緯、監禁されてからの経験を、記述しています。内容が過酷なので、読み飛ばしたい方は、前回のまとめ記事だけ、ご参照ください。

Bさんは、本国で大学を出て、会計学を修めています。意識が高い彼女は、当時の大統領に対峙する野党の党員となりました。デモなどに市民や若者を動員する活動をチーム責任者として担当し、主に自分の居住している地域で、政権への反対やデモへの参加を呼びかけるビラを配って、動員活動をしていました。当時、警察や治安部隊は、デモの時以外にも、日常的に反政府的な活動を取り締まっており、実際に拘束された仲間も多くいました。 

2018年2月、デモ隊の中で行進をしていたところ、警察が空に発砲したり、参加者を捕らえたりして、デモを妨害。Bさんも逃げましたが、治安部隊員が平服で、デモ参加者に紛れており、捕まってしまい、大型車に乗せられ、収容所に送られました。

収容施設に入れられてから、脱走するまでの5ヶ月間で、数カ所の施設に移送されました。その間、ほぼ毎日のように、複数の男からレイプされていました。拒否しようとすると、ナイフで脅かされ、実際に切りつけられたり、刺されたりしました。深い傷で大量出血し、今でも傷跡は消えていません。ある時は、抵抗したら、丸裸にされ、雨の中、長時間に渡って外に立たされ続けるという拷問をうけました。そのうちに、Bさんには、抵抗する力すら、失われていきました。施設の部屋は、6-7メートル四方ほどの小さな空間で、10人から20人ほどの女性が詰め込まれ、窓がなく、小さなランプが一つあるだけでした。(続く)

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