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難民事例 その1 完結編(コンゴ民主共和国 男性:30代前半)

 まだ、行政書士の資格を得て、研修中の私ですが、資格を得たからといって、直ちに顧客のために入管に申請ができるわけでは、ありません。入管に申請できるようになるには、さらに取次申請といって、取次研修をうけて、申請取次行政書士資格を取得して初めて、できるようになります。こちらは、年に数回しかない研修なので、行政書士登録を済ませても、できるようになるまで、数か月はかかります。余談ですが、さらに特定行政書士といって、特定の研修を受けることで、行政不服申し立てに係る手続きの代理を行う事ができるようにもなります。なので、難民申請が不許可になった場合の不服申し立ても、将来的にはできる可能性があります。それまでは、事務所の先輩行政書士の指導の下、顧客インタビュー、申請書、理由書の下書き、必要書類を集める仕事をしています。Aさんは、難民申請をしていたので、その際に提出した書類内容を確認するために、本人しかできない開示請求を行うにあたり、付き添って品川入管まで行ったりもしました。委任状も日本語で書かれてしまっているので、日本語を読み書きできない外国人は、本当に大変だと思います。入管の書類なのですから、外国人の委任が多いはずなのに、逆になぜ英語が併記されていないのか、不思議なくらいです。。。ただ、今回の開示請求で届いた書類はほぼ、黒塗りされており、このケースに関してはですが、あまり意味がなかったかな、とがっかりしました。

 このAさんの切り替えを担当するにあたり、難民申請のある案件をたまたま知りました。ただ、弁護士さんがまとめた、その内容の厳しさ、つまりそのアフリカ人女性が日本に来るまでに辿った経緯が、あまりにも壮絶だったために、涙なしでは読めないものになっていました。

 次回は、ちょっと振り返るのも辛いですが、アフリカのある国から政治的理由で日本で難民となった、彼女のケースに触れたいと思います。彼女がした事は、ビラを配り、デモに参加しただけだったのですが、、、

 
 

 

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