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海外協力隊活動日誌🇩🇴228日目「実験提案授業デビュー」

まだ木曜日だけれど、
もう金曜日まで終わった気持ちでいる夜です笑

さて、昨日に引き続き今日もワークショップ!
先生がいる予定だったのに、来ず、
まさかの1人で生物学デビュー。

今日のテーマは「メンデルの法則」
遺伝の授業はここでは中学2年生の生物分野。
よく学生が模擬授業していて、
残念な気持ちになるものばかりだったので、
「おい!一回、日本の授業を受けてみてくれ!頼むから!」という気持ちで今日は万全の準備をして
取り組んだ。

私個人の目標は
実験を取り入れる楽しさを感じてもらうこと。
実験を取り入れることで、他の教科との連携も取れることを感じること。
実験を授業に取り入れたい!と思ってもらうこと。
板書の重要性を感じてもらうこと。
→文章を書くのではなく、あくまでポイントを絞ること。

授業の流れとしてはこんな感じ

  1. 前時までにメンデルの法則を学んだという設定でRepaso(復習)をする。

  2. その中で、これって本当?と問い返し。

  3. 実際にそうなるか検証実験してみよう!と本時の課題提案。

  4. 検証方法の確認。

  5. 本時の評価方法の提示。

  6. 実験。

  7. 結果まとめ。

  8. 考察からの流れ説明をして終わり。

割とそのまま日本の小学校でしていた理科をそのままやったつもりです。

テーマ、日付の確認、復習までは最初ホワイトボードに書いていたのだけれど、黒板の方が見えると言われて、黒板に移動したため、前時までの黒板そのままで数学と日付がのこったままやってしまう緊張ぶり。授業途中で気づいて書き換えたけれど、日付には最後まで気が付かなかった😂

復習のときには、教科書の音読を学生にお願いし、私はポイントだけ板書。最後にこれであってる?と、確認だけ。イメージとしては音読させる時はポイントを板書しようっていうのを伝えたくて取り入れた。

これってあってるの?って聞くと、当たり前!
絶対!と自信満々。
え、じゃあ、「実際やってみた人?」と聞くと、
それまで「Sí,claro.」「 Por supuesto.」と言っていた学生がシーンと。

そりゃそうだろう。
やったことないだろうよ。
理論だけだもん、ここの国。

だから、今日はみんなで確認してみよう!
今日の問題はこれ!と、板書する。

そこまでは、なんとなーく、日本人が頑張ってなんかやろうとしてるぞって空気が流れていたけれど、
課題を提示してからは、ちょっと違うぞ?ってなったのか、興味津々に聞いてくれるように。

ここから私の方もかなりやりやすくなって、やっぱ子どもが乗ってくれる授業はやりやすいと心からそう思った。

方法を確認していく。

  1. 2人組をつくる。

  2. 大文字のAと小文字のaが書かれた飴(同じ形のものならなんでもいい:飴を選んだのは安くて大量に手に入れられるから。こっちの国はお菓子持ち込んでも怒られないしね。家でもやってみよう!ってなればいいなって思って選んだ。)をそれぞれ1つずつ一人一人が持つ。

  3. ペアの飴を見ずに取る(互いに)。

  4. ノートに誰がA/aのどちらをとったのか記録する。20回(本当は50回くらいが先行研究見てると良いっぽかったのだけれど、大学からもらった授業時間的に20回が限界だった。また、算数の力が弱いと聞いていたので、5グループの計算になったときに、ちょうど100回になるのでそこもちょうど良かった)。

  5. それぞれのグループの確率を計算する(算数の分数の計算の力、割合を利用)。

  6. 教室全体の確率を計算する。

用意した飴

スペイン語でこれを説明した私は、
本当によく頑張った!笑
なにより伝わったことが嬉しい。

そして、方法を説明した後は
評価についても黒板に提示。


ちなみに今回の評価基準は、

A.自分でメンデルの法則の確率が正しいのか確かめることができる
B.友達と一緒にメンデルの法則の確率が正しいのか確かめることができる
C.確かめることができない

にしました。意図としては評価内容よりも、きちんと判断基準を提示することが大切だと感じてもらうことです。

評価について伝えると、
びっくりはしていたけれど、
なるほど、とメモしてくれていました。

そしてついに実験。

授業中、色々質問もしてくれて、
20回についても質問があった。
本当は1000回したいんだけれど、
時間が足りないから今日は20回でしてみようと思ってってことを伝えた。

それから
表にする、という概念がそもそもなかったらしく、
さやか!これは何ていうの?と聞かれて、
日本語では「表」っていうけれど、ここではなんていうんだろう、ごめんね、分からないや。と回答できず、、、。

机間巡視中に写真撮って良い?と聞くと、どんどん撮って〜と。

見ないで引いてね!と伝えただけだけれど、
勝手に楽しそうに取り組んでくれる学生。
いつもノートなんてとらないのに
積極的にノートをとってくれるなど
とんでもなく意欲的に参加してくれる学生。


みんなが実験している間に、
板書の整理。これから結果を書くための場所の準備と、ホワイトボードのものを黒板に移動させて、、、としていると、終わったノートを見せて、「どう?」と聞いてくる学生。反応はわたしが担任していた時の小学生と同じで、とっても微笑ましかった笑。人間誰しも褒めて欲しいよな!🤭

学生のどう?にジェスチャーで答える私
いっぱいいっぱいで日付に気づかない私

そして、20回終わったチームから確率の計算に。
20回にしたから約分も結構簡単だと思っていたのだけれど、甘かった……。ここ、大学だけれど計算苦手な子多すぎる。

立式して、約分の手本見せて、できる感じ。
おおおお、がんばれ!大学生😂って気持ちで、でも、生物でも算数が使えることを体感していて、ある意味いい学びに。横断的ってどういうことか、よく伝わっていた。

諦めそうになってる子には、
評価基準を指して、どこ目指す?
やめたらCだぞ?っていうと「ああ」って言って
隣の子に助けを求めていて、
グー👍ってしたら喜んでいた。
評価提示も価値を示せたかな?

全体の確率についてもみんなで計算。
今回は  「82 : 18」だった。
「75 : 25」にはならなかったけれど、結果としてはまあまあ。

分析ではなぜならなかったのか、
みんなで話し合っていくこと、

最終的に、メンデルの法則は3:1になる
ってまとめられたら最高だね!って話をして終了。

今回は説明だけで終わったカードたち

分析のところでは
それこそ、最初に終わったチームなんかは、
2人の時は「90:10」だったのが
クラスで「82:18」になったのだから
数が増えれば近づいていく
ってとこまで話せばよかったな、と授業後に反省。
次回があれば、そこも工夫したいな。

結局板書はこんな感じ。
初スペイン語にしてはまあまあ?ってことにしておこう。やりきったことが、今回は1番大事!100点満点!(ここに来て自分にとっても甘くなったと思う笑)

授業後、いつもならどんどん帰る学生が残って板書を写しているのを見て、すごく嬉しく感じました。

そして何より楽しかったと教えてくれて、たくさん質問をしてくれて、知りたい、やりたい、が伝わってきて嬉しかった。

なんだ、こんな学生がたくさんいるならこの国の教育はもっと良くなるかもしれないなって素直に思えた一日でした。

来週は化学実験!
がんばるぞー!おー!


今日は3月14日。日本ならホワイトデー。
ドミニカ共和国では「Día del pi(π)」
数学の日です。

数学の日をお祝いしてイベントがありました。
所属しているダンス部でも2曲メインステージで踊らせてもらいました。

どちらの曲も人生で1番といっていいほどの短いスカートに驚愕。30にしてミニスカを履くという。なんとも言えない気分になりました。

オープニング
eπcos

お昼にはバレー部の顧問もして、
先生来ないので出欠シートとかもちゃんとやって、
ほぼ先生してきました。

ちゃんと働けているけれど、全まかせはいいのだろうか、と不安になる。

でも仕事がないより全然いい!

とっても充実した毎日に、
今週は自分に百点満点をあげたいところです。

明日は流しで頑張ります。
そんなこんなで、所属校への3月号が間に合っていません。
忙しいのを理由にこれはだめだな。
離任式までに送れるように頑張ろう。


さー、明日もがんばろ!

#さやか先生の活動日誌
#さやか先生の隊員活動

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