![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/24023864/rectangle_large_type_2_303f49cd1053808097786fa210554e38.jpg?width=1200)
【1989年100日旅】23日目。モスクワ
1989年4月28日。旅は23日目。この日は父の友人の日本人宅へ。その家の男の子は1歳下の子で、日本に住んでいた時にも会っていた。同じアパートにはモスクワ日本人学校の同級生も多数住んでいた。日本人は比較的固まって住んでいたようだ。
アパートの外で遊んでいたら、同じクラスの男の子が出てきて、なぜかキャッチボールをすることになった。小規模な学校だったからか、男女や学年の間に壁がなかった。初めて嵌めるグローブがぎこちなかったけれど、その子は丁寧に動かし方を教えてくれた。運動音痴でスポーツは苦手だけれど、投げ方が上手で、キャッチボールは長く続いた。
モスクワの春は一気に訪れる。数日前までスキージャケットを着たくなるような寒さだったのに、この日はもう薄手の長袖で十分で、動いたら汗をかいた。ロシア人の装いも一気に変わった。それまでは暗い色の外套ばかりだったが、明るいTシャツや軽やかなワンピースを着た人が目につくようになった。ソ連時代でもセントラルヒーティングがあったから、ロシア人は室内では冬でも薄着らしい。外套の下には明るい服を着ていたのだろう。春だった。
そんな感じの23日目。旅は残り77日。
この記事が参加している募集
最後まで読んでくれてありがとう。気に入ってくださったら、左下の♡マークを押してもらえるとうれしいです。 サポートしてくださったら、あなたのことを考えながらゆっくりお茶でもしようかな。