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Frie grundskole〜公立学校ではない教育〜

4日も引っ張る、Kjeld Fredens氏の記事。息子たちが通うホムレベックにあるリトルスクールは、氏の言うところの「芸術に重きを置く学校」だ。リトルスクールは、Frie grundskoleというカテゴリーに入る私立学校。Grundskoleとは、0-9年生の教育のことを指す。Frie grundskole のいい訳が思いつかない。直訳だと「フリー基礎スクール/小中学校」だが、イマイチ。どなたかいい訳があったら教えて下さい。脳トレも兼ねて、こども教育省のHPの「Frie grundskoleとは?」を訳してみる。

Frie grundskole とは?

『Frie grundskoleは、公立学校の代わりとなるものある。Frie grundskoleは、公立学校の生徒と同等の教育を与え、生徒たちが将来、自由で民主主権のデンマーク社会で、生活できるよう教育しなければならない。

『保護者は教育を選ぶことが出来る。デンマークでは、保護者が子どもに10年教育を受けさせる義務がある。学校に行かせる義務ではない。よって、公立学校を望まない場合、Frie grundskoleを選ぶことが出来る。保護者は子どもが、公立学校と同様の到達目標を達成できるよう、子どもに教育を受けさせねばならない。Frie grundskoleに通う子どもたちも、公立学校の子どもたちと同様、卒業後高等教育を受けられるのが可能でなければならない。』

『Frie grundskoleは、プライベートスクール、フリースクール、リトルスクールと様々な名称がある。Frie grundskoleの中には、宗教的価値観に基づく学校、特別な教育法に基づく学校がある。学校の価値観によって、子どもたちが学ぶ方法も異なる。Frie grundskoleは、その価値観に基づき、公立学校と異なった方法で教育を計画し、実施することが出来る。』

『Frie grundskoleには、子ども教育省の監査が入る。』

なるほど。初めてじっくり読んだ。フリ−スクールとプライベートスクールの違いがよくわからないと思っていたけれど、皆同じカテゴリーのものなんだ。約16%の子どもたちが、公立学校以外に通っているらしい。

リトルスクール

息子たちが通うのは、ホムレベックという町にあるリトルスクール。リトルスクールは国内に現在59校ある。姉妹校ではなく、学校のカテゴリーの1つと考えるのが良さそうだ。「暗い公立学校」とは異なる価値観を保護者達が求め、国内初のリトルスクールが1949年に開校。子ども一人ひとりに焦点を当て、遊び、実体験、オープンな教員と子どもの関係を基盤とした、プログレッシブ教育を理想とした。その名の通り少人数で、1学年1クラス。リトルスクールでは、ドラマ・音楽・美術に重きを置いている。

なぜリトルスクール?

長男をリトルスクールに行かせよう、と提案したのはワタシだ。当時、地域の公立学校は、統廃合プロセスの真っ只中。いくつかの、先の見えない案が出され、不透明さが漂っていた。組織の形態が変わると、教員は落ち着かない。子どもに影響する、とワタシは考えていた。長男は安心感の必要な子だった。

「芸術に重きを置いている。」「小さな安心感のある環境。」が選んだ大きな理由だった。international Peoples College(IPC)と言うフォルケホイスコーレに留学し、世界30カ国の人たちと1年間暮らした。言葉の壁を超える、音楽・芸術・スポーツの力を目の当たりにした。息子たちには、芸術を身近に感じ、芸術を通して学んでほしいと考えていた。ワタシは中学時代を1学年8クラスもあるマンモス校で過ごした。先生は生徒の名前を覚えられず、英語の先生から「34番」と番号で呼ばれていたのがトラウマになっている。先生と子供の距離が近い、というのも大きなポイントだった。でも随分悩んで迷った。

息子が入学してからも、「ここで良かったんだろうか?」と不安になる事があった。デンマークの自由な公立学校の教育に比べると、更に自由。プロジェクト学習やイベントも多く"授業"ナシの日が、とても多い。ワタシは、リトルスクールの大事な価値観であるプログレッシブ教育について、理解していなかったのだ。今は、「やっぱり行かせて良かった。」と思っている。「ワタシが子供の頃行きたかった。」とも思う。その理由は明日のnoteで。

写真はHPより。星の王子さまをテーマに学習したときのもの。

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