「chatGPTのようなAIですぐに答えを得られるのにどうして勉強するの?」と子供に聞かれたら

「chatGPTのようなAIですぐに答えを得られるのにどうして勉強するの」と子どもが聞いてくる時代が来そうだが、この答えは簡単である。

「勉強という訓練をしなければ、そもそもAIの答えを理解できない」のだ。

wikipediaに書いてあることを理解できない、という経験をしたことはないだろうか。wikipediaの記事を理解するには、ある程度の前提知識と読解力が必要だからである。
これがAIの返答に対しても起きる。勉強しないと、「そもそもAIが何を言っているのかわからない」のだ。

そして知識がないと、何をするにも恐ろしくスピードが落ちる。

仕事1年目の社員がマニュアルを見ながらやる仕事と、ベテランの仕事を比べて見て欲しい。その差は知識と経験だ。結果的に、スピードから生まれる仕事の成果量も全然違う。いちいち調べていては、知識のあるやつに勝てないことは多い。

これは「Googleで検索すればなんでもわかるのに」という質問と同じなので、実は20年くらい前からずっと言われてきたことでもある。

調べればわかること、知識を暗記する意味はあるのか?という疑問はGoogleが出た時点から言われてきた。

大事なことは二つ。

「そもそもネットの情報の真偽を確かめるための知識と理解力が必要で、それは勉強でしか身につかない」

これが対話型AIでも検索でも言えることだ。

そしてこの質問をされたら、「車の運転をするときに説明書を読みながら乗るつもりか?」と答えるのもいい。

身についている知識というのは迷いない動きとスピードを生み、そうしないとついていけない世界がある。マニュアルを読みながら高速道路に乗っている人がいたら恐怖でしかない。

高学歴や知識層のエリートと戦う選択肢を得たいなら、知識を入れることは前提で、その上で対話型AIや検索を使いこなすべきだ。そういう「いちいち調べていたら勝てない世界」がある。

別に戦わないよ、という人でも、単純にAIや検索の恩恵を享受するには最低限の理解力が必要で、それは勉強でしか身につかないというのはわかっておきたい。

とはいえ勉強はしたくない人がほとんだ。大人になって興味のあることを勉強するのは楽しいが、そもそも学校で習うような国語や数学で身につける論理的思考力や読解力を改めて身につけるのは大変だ。嫌々やる勉強は続かない。

そこで対話型AIを「勉強に利用する」という考え方を知っておきたい。
対話型AIの良いところは、出力の形式をある程度コントロールできるところだ。
つまり、「小学生でもわかるようにやさしい言葉で説明して」と聞くことができるのである。
これは勉強をする上でかなり便利だと思う。

AIを使いこなすためには知識と勉強が必要だが、勉強のためにAIを利用することもできる。そうやってうまく付き合って、自分の能力を引き出していく使い方ができたらなと思う。

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