【吉本興業所属のアイドル】になる前の私③

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刺激的で楽しいアルバイトが自分の生活の全てだったその頃



後輩もたくさんできたし、少しは頼られる存在にもなった。




だけどその一方で





やっぱりアイドルになりたい







その思いを捨てることはできなかった。




周りのみんなには特に何も言わず、高校生の頃にやっていたように、こっそりとオーディションを探しては書類を送ってみるという日々を再開させた。




最初の記事でも書きましたが、この頃の自分は芸能活動のために東京に行くということは、今は現実的に無理だなと考えていたので、とにかく関西で活動できるオーディションを探していました




しかしやはり少ない少ない。



【事務所所属オーディション!】
【タレント募集!】【役者募集!】

などは割とあったのですが、自分がやりたいのは【アイドル】


そもそもの挑戦枠が少なく苦戦しました。



いくつか見つけたアイドルオーディションも、書類の段階で落ちたり、二次審査で落ちたりと、結果は掴めず。






あ〜無理やん
全然オーディションないなぁ。
あっても落ちたなぁ。
なんかもうアイドル見るの辛いなぁ。
羨ましいなぁ。
関西って難しいなぁ




いつの間にか、大好きだったアイドルのバラエティ番組や歌番組、ライブ映像やSNSも、"そっち側"へ行けない自分が悔しくて、目にすることを避けるようになってきた



でも一番の理由はただ本当に
「羨ましく思っちゃうから」
それだけ。

純粋な気持ちでアイドルを楽しむことができなくなってしまいました。





その時の年齢20歳。

今思えば「若い!!!」でしかないのですが
当時の自分は、今からアイドルがそもそももう応募条件ギリギリになってきてるんだよな〜と本当にギリギリの気持ちでした


うーん。どうしよう。もう21歳になるしなぁ。
アイドルって10代の子が多いよなぁ。
もしどっかに加入できても最年長の勢いじゃね?
まぁそれはいいとして。
もう遅いのかなぁ。
自分には無理なのかなぁ。
どーしたもんか。
うーん。



そんなことばかりを考える日々。





日常では、相変わらずAKBのカフェで働いていました





カフェは当時、メディアなどでよく取り上げられている話題のスポットだったので、定期的にテレビや雑誌の取材やロケ、48系列のメンバーが遊びに来る、なんてことがありました


AKB48がきたり。SKE48がきたり。NMB48がきたり。
その度に本物のメンバーをこっそり見ては
「うっそやろ可愛いいいいいいい…!」と感動していました


はぁぁぁぁ私もアイドルにならせてください頑張るから頑張るから神様お願いします
何度祈ったことでしょう。



どんなにやりたいことでもスタートラインにさえ立てない現実。
始めることさえできない夢。

世の中そんな簡単じゃないのか。
悔しいなぁ。どうすればいいんだろう。

やりたいことはやろうって言うけど、できなくない?
始められることすら奇跡なんだ。
夢を掴む努力の本当の最初の掴みって、どうすればいいの?




















とある日、お昼過ぎにお店へ出勤すると、その日も誰かがロケか何かで来ていました。知らない女の人数名。
私は離れた場所から少しだけ見ていた




その人達が帰ったあと、
「あの人たち誰?なんやったん?」と一緒にバイトしている子に聞くと








あぁ「つぼみ」やでー。




と。











つぼみ…?







続く→)

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