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太宰治に触れてみた

文豪と呼ばれる人たちの作品は一応読んできたけれど、太宰治には手を出せずにいました。

なんとなく。ほんとうになんとなくだけれど、ドストエフスキーと重なってしまうんです。

太宰の作品読んだことないのに。
たぶん哲学を突き詰めて自殺してしまったと思っているから。

ドストエフスキーの罪と罰は中毒性が強いと、とても昔に大学の講義で教授が言っていたのを思い出します。
自分に「活力」「生きる力」がたくさんあるときでないと読んではいけないと私の心に刻まれました。
そうでない時に読むと、暗闇の中に引きずり込まれてしまうと。

それからもう長い時間が経つけれど、罪と罰は上巻しか持っていません。
まだ少し怖いからかもしれない。
読みたいけれど読むのが怖い。
パンドラの箱。

太宰治もそんな雰囲気があって、読めなかった。
でも次の記事を書くために参考資料として軽い気持ちで読んでみようと決めました。

まだ「女生徒」しか読めていないけれど。
文章の軽やかなこと。
正直驚きました。
すうっと心に入ってくる。
読みやすい。

だけど、やっぱり毒があると感じてしまいました。
どこか不快なところを掴まれている気分。

まだ1作しか読んでないから、何もわからないと言い聞かせているけど。

甘い毒を持っていると思う。

ドストエフスキーが鋭い痛みなら太宰治は甘い痛み。

やっぱりパンドラの箱。

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