作品「悩みってお魚っぽい」

わたしの悩みは、なんだかお魚っぽい動きをします。
イメージは真っ黒なお魚です。

悩みって、ひと所にじっとせず動くし、泳ぎのパターンはあっても動きが読めないし、見えてるけど捕まえにくいし、育って大きくなったりします。
「悩み」というお魚を、金魚すくいで掬おうとしても、なかなかうまくはいかないのです。

わたしの場合は、悩みが見えてるけど、捕まえようとすると
「いや、でもあの時は酷い目に遭った」「もっと前に嫌なことされた」
と、のらりくらりと別の動きをして、捕まえられない。

そこで、脳内イメージを働かせました。

場所は沖合い。わたしは船の上に乗っています。
悩みというお魚が船のまわりにいっぱい泳いでいて、ターゲットはすぐ近くまでやってきています。

取り出したのは、網。
網もイメージをします。

出入り口は一つ、入り口の形は丸くて、お魚より大きい。
網の形状は、お魚の形に合わせて、グニョンと動く。

網でお魚を誘き寄せて、出入り口からお魚が入ったら、すぐさま閉じて船の上にあげる！

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網の中で動くターゲット。

これは、食べてもいいし、飼ってもいいし、逃しても良いし。

好きにしていい、わたしの悩み。

どうしたら楽しいだろうか？
どうしたら1番綺麗な形で、悩みを解消できるだろうか？

真っ黒なお魚。

まじめに不真面目な網でゲットした、自分の中に生きる、影のような悩み。

今日のところは、衣でカラっとあげて食べてしまおう。

醤油だれの味付けで。

そうと決まれば、陸に帰りましょう。
船は出て行く、祝福の調べを聴きながら。