見出し画像

アイヌ 伝統文化の継承

白老にはウポポイ以外にもアイヌの文化に触れられる場所がある
白老の町の目抜通りのお店にアイヌの伝統的な刺繍を施してつくられたハレの日の衣装を展示してあり無料で見ることができる


どれも地元のアイヌの血をひく人たちがひと針ひと針刺繍をしたものだ


そしていよいよウポポイを訪問

(余談だかずっとウポポポイだと思っていて、
何度か白老で会ったひとにもそう話していた
きっとポが多い〜って思われてたんだろうなぁ…笑)

実際に作業しているクラフトの様子を見学することができる
木材をつかい弓などをつくっている
編み込んで模様をつくりだす
白く飛び出ている部分はツノと呼び角ごとに施す
魔除けの意味があるという
上の衣装の裏側 ステッチの様子がよくわかる
刺繍体験 ツノをつくりチェーンステッチをしていく
出来上がり 針目を揃えてゆっくりと縫って45分くらい
衣装の着付け体験 


衣装に白い布と刺繍があるものと、刺繍のみのものとがあるがそれは地域によって作り方が異なる為だそうだ
白老地区では白い布や色のついた布を使う
もう少し道北の方では刺繍のみだそうだ

いろいろな刺繍のデザインがあるのだが、
アイヌは口語伝承のため正確なところはわかっていない
きっとこうだろうなという解釈はできるが
本当のところは作者以外にはかり知り得ないのだ

口語伝承の一度途絶えた文化を隅々まで正確に甦らせることは難しい

それでもこうやって実際に今でも刺繍をほどこし、素材を編み込み、木材を彫り、伝統をつづけていく人々がいることがとても素晴らしい

むかしからの伝統の技法を守っていくことの難しさはなにもアイヌだけに限ったことではない

本州の伝統工芸とよばれる技法もそうだろう

遠くではハワイアンの文化も1819年にキリスト教の宣教師の圧力によってハワイの宗教が禁止されてハワイの文化が途絶えそうになった

しかし、カラカウア王の時代に廃れていくハワイアンの文化をどうにか復興させたいという王の方針から禁止されていたフラを再開

1970年代以降 ハワイアンの伝統文化や民族としての立場を回復させようという動きが高まり現在につながっている
そんなハワイアンのフラも口語伝承である
クムフラからクムフラへとハラウファミリーの中で伝承されていく


私はアイヌのこういった動きもハワイアンのようにやがて大きな流れとなっていってほしいと思う

そしてこの旅をつうじてアイヌの文化に少しでも触れることができて、実際にそんな流れになってきているように感じられた



札幌駅へとつながる地下道にあるアイヌの意匠を汲む
大きな梟の彫刻



最後に札幌に寄った時に、地下道を歩いていてみつけた私の背丈よりも高い梟の彫刻

たまたま地下道もあるいてみようと歩いていたらこの梟にであった
このためにここを歩こうと思ったのか!と思うほどにこの彫刻に心を掴まれた

作者の貝澤さんは二風谷という地で木彫りの作品を作りつづけているという
そこには彼のアトリエ兼お店もあるというのだ

これはまた次回の北海道の旅ではニ風谷をぜひとも訪ねたいと思う


作者の貝澤徹さんについて

この記事が参加している募集

#旅のフォトアルバム

39,023件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?