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《私の履歴書》前々職の頃の記憶 2

いつも見ていただきありがとうございます! 今日は先日投稿したものの続きです。詳細は↓をご覧くださいませ。

さて、そんなこんなで営業職から建築職に異動になった僕に、いきなり試練が訪れます。夏の社員旅行に行くために乗っていた車が派手な事故を起こし、僕は左上腕部粉砕骨折というケガを負うハメに。ギプスもしようがないため、痛み止めを飲みながら入院とあいなりました。

その頃つきあっていた婚約者には怒られましたが、そこは「心配かけてすまぬ」と平謝り。でも彼女は結構、身の回りの世話をしに病院まで来てくれて助かったのです。

そんな入院生活に職場の魔の手が迫ります。

支店長が見舞いと称して来てくれたのですが、突然カバンから僕の職場用ノートPCを取り出すではありませんか。

「使えないの左手だけだろう? 右手だけで図面やパースはいけるよな? というわけで、この平面図を明日までに3Dパースまで起こしといて。外観の色パターンは2種類な。なに、何事も根性。やれば出来る!」とニコニコとのたまう支店長。

確かに当時、導入してから間もない優れモノの建築用ソフトが入っており、僕は営業職でありながら人と会うのが嫌だったので、間取りばっかり作って営業職はもちろん建築職よりも運用が上手くなっていました。だからかな。

まー、分かってたけどさ。さっすがブラック企業! ブレない(笑) 

少し動いただけで脂汗が出るような激痛の走る、気持ち悪いほど腫れた左腕。そんな中でも残された右手で仕事をしろと。仕事をしろとのたまうのです。そんな会社かと、諦めにも似たどうでもいい気持ちでした。

そうして支店長からのタスクを片付けた翌日、成果物を受け取りに来た彼は言います。「やれば出来る! 支店の皆にも"右手は動くし、酔翠は仕事が出来る"と伝えてある。後でみんな来るはずだ!」と。ここまで来ると、諦めの境地というか、心は穏やかです。

おいおいおいおいなんなんだ、この会社(笑) どうなる、わし。(つづく)

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