■スリバチ地形/谷戸(やと)/里山散歩の勧め - 東京/神奈川の皆様へ

■スリバチ地形/谷戸(やと)/里山散歩の勧め - 東京/神奈川の皆様へ

 文書の所在⇒ https://note.com/sawataishi/n/n050652cf0dfd


             by 澤田石 順 version 1.0 2021/01/16(土)
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※スリバチ地形/谷戸/里山を巡る時、最も有益な地形図ソフトはカシミール3D⇒ http://www.kashmir3d.com/ (パソコンだとWINDOWSのみですが、スマートフォンなら iPhone/Androidアプリもあります)

▼用語解説
-スリバチ地形: 4~2方向が囲まれた底が低いすり鉢のような地形。スリバチは第1級~第3級までに分類されています。一級は4方向、三級は2方向が囲まれている。東京都の台地や横浜の下末吉台地に刻まれた谷/沢が代表。全国にスリバチ地形があり、スリバチ学会は東京はもとより、秋田、宮崎、名古屋などにある。
-谷戸(やと): スリバチ地形の存在を示唆する地名であり、谷戸がつく地名はほとんど常にスリバチとなっている。谷戸以外に渋谷とか池袋のような谷/袋、それから窪も。
-谷戸田: 谷戸にある田んぼ
-谷頭(こくとう): スリバチ/谷戸の先端/最奥。水が湧く源頭があることが多い
-源頭(げんとう): 沢の最上流部(尾根に到達する近く)で水が沸いている場所。最も上流ということなので、ある川については、水が沸いてる最も標高が高い地点とだと"考えられます"が、厳密な定義は見当たりません。なお、源流という用語もあり、源流は源頭から発する川/沢だと考えられますが、源流の定義がそれだとは確信できてません、わかりません。
 例えば、鶴見川/江戸川/利根川等の大河川に関して、源頭とみなされているのはただ一か所ですが、鶴見川の支流には恩田川等があり、恩田川の支流には梅田川等があります。それぞれの支流の一つ一つについて一つの源頭があり、本流の源頭は一つだと考えて良いと考えます。(念のために申しますと、支流の支流の支流の一つ一つに源頭がある)

▼私がスリバチ散歩を開始した経緯など
 新型コロナのため、関東北部や東北の沢登り/山スキー/登山に行くことが昨年三月から激減しました。日本で最もコロナ感染が酷い地域の一つである横浜市民が県外に行くのははばかられるからです。
 で、(数年前から二ヶ月に一度くらいはしていた)自転車散歩は感染を広げるリスクがほとんど全く無いので、自宅近くの鶴見川とその支流を自転車で巡ることが昨年の三月から毎週のように。2.5万分の一の地形図を見て、行き先を決めて。八月のとんでもない熱い時期も毎週鶴見川とその支流を巡りに巡りました。なんと楽しいことよ。
 ふと直感が働いて、2018年6月に購入していた東京スリバチ学会会長の皆川典久氏と共著者(真貝泰之氏)による『東京「スリバチ」地形散歩』(多摩武蔵野編←ほとんど放置)を昨年の11月22日に開きました。なんと、自宅から近い町田のスリバチ地形が掲載されている! (その後、スリバチ学会の本は他に二刷購入)
 11/23からスリバチ地形巡りを開始。特に素晴らしいのは(順番はおすすめ度ではありません)
1)芹ヶ谷公園(町田駅近く): 谷戸/スリバチだらけ。なんと美しい清流であることか! スリバチの少なからずにて、水が湧いている。素晴らしいブランコあり。幼児がいる方々には強く強くおすすめ
2)町田の薬師池公園: スリバチだらけで、多くにて水が沸いている。
3)稲城の上谷戸の谷: THE 里山です。泣けました。
4)横浜市鶴見区の三ツ池公園(とその周辺のスリバチ地形): 日本を代表するスリバチ地形の宝庫が、下末吉台地周辺の同公園。
 これら四つの中で、里山度で一番は、稲城の上谷戸です。

▼2021/01/16(土) 新治(にいはる)市民の森、里山の度合い最高
-行程: 鶴見川本流→恩田川→梅田(うめた)川→杉沢堰→新治(にいはる)市民の森
 12時過ぎ発。鶴見川を下り、恩田川に、そして支流の梅田(うめた)川を上流へ。この支流は8回目くらい。真夏の猛烈な暑さ、秋、晩秋、そして今回は真冬。いつ尋ねても小さな流れと里山的風景が素晴らしい。ただし、今日は最高気温17度と異常に暖かい。
 杉沢堰にて、ふと案内図を見たら、新治市民の森の地図あり。なんと、谷戸だらけ。
 近いところから公園を時計回りで記すと。鎌立(かまだち)谷戸、むじな谷戸、常見(じょうけん)谷戸、満倉(まんくら)谷戸、菖蒲谷戸、池の谷戸、稲荷谷戸、西谷戸、穴谷戸、旭谷戸と10の谷戸。山はやまんめ山、丸山、おんばく山、向山。鎌立谷戸の沢から入り、旭谷戸をめぐり、更にぐるりと一周。里山の風情に感動。
 旭谷戸には「にいはる里山交流センター」があり、横浜の公園についてのパンフとか、"NPO法人新治里山「わ」を広げる会"の"新治谷戸田を守る会"のチラシとか、各地の里山保存会の定期刊行物、植物図鑑、里山関係の書物。大量のパンフをget。
 月に二度は赴いて、書物や刊行物を読もうとの気持ちに。
-「にいはる里山交流センター」 http://www.niiharu.jp/
-新治谷戸田を守る会 https://www.facebook.com/Niharuyatoda
 新治(にいはる)市民の森は東京と神奈川のスリバチマニアにおすすめです!
 もちろん、里山を愛する人たちにも。
 マニアではなくても、横浜市青葉区/緑区の方なら、一度は訪ねてみて欲しいです。

以下、参考までに
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▼スリバチ地形についてのネットでの情報源
■東京スリバチ学会等
【凹凸を楽しむ 東京「スリバチ」地形散歩】 皆川典久 洋泉社 2012/2/15 初版発行 (2017/6/2 第7刷)
【凹凸を楽しむ 東京「スリバチ」地形散歩 多摩武蔵野編】 皆川典久 洋泉社 2018/1/1 初版発行
【美しい3D地形図でみる 東京スリバチ地形散歩 路地大冒険編】 皆川典久 洋泉社 2019/11/8 初版発行

-地形の魅力ってなんだろう? 東京スリバチ学会会長に凹凸地形の楽しみ方を教えてもらう!【東京スリバチ学会会長インタビュー前編】 https://san-tatsu.jp/articles/48914/
-方向音痴が四谷の「谷」を歩いてみた!【凸凹地形さんぽ 前編】 https://san-tatsu.jp/articles/56925/?fbclid=IwAR2ThX4PE248IUfR0FBogSqKtQlqbjtpPqdXeOgUtNM4j82CWfhEHKUBRc4
-吉玉サキ: ライター・エッセイスト 札幌市出身。北アルプスの山小屋で10年間働いた後、2018年からライターとして活動を始めた。近著は『山小屋ガールの癒やされない日々』(平凡社)。山では迷ったことがないが、下界では方向音痴⇒ https://san-tatsu.jp/expert/saki_yoshidama/ ←東京スリバチ学会会長の皆川典久さんとの散歩などあり面白い(最初のふたつの記事はここに)

-東京スリバチ学会 facebook https://www.facebook.com/pages/category/Regional-Website/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%81%E5%AD%A6%E4%BC%9A-244418162281909/
-皆川さんのblog (古い) http://blog.livedoor.jp/suribachi/
-皆川さんの論考database https://db.10plus1.jp/backnumber/article/articleid/120/
- 明治~現代の地図を見られるアプリ「東京時層地図」。荒木町の街歩きでその楽しさを堪能 https://san-tatsu.jp/articles/29843/
-神奈川スリバチ学会 https://www.facebook.com/kanagawasuribachi/
-多摩武蔵野スリバチ学会 https://www.facebook.com/tamamusashinosuribachi
-スリバチのデパート鶴見 by 神奈川スリバチ学会 2018年12月8日土曜日 https://boso-cycle.blogspot.com/2018/12/by.html

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