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マンガで考察シリーズ⑫思いを乗せる

「思いが詰まった一撃は強い」という言葉はバトルマンガではお約束です。

では実際にそんな事は起こりうるのでしょうか?

筋肉のメカニズムから考えてみましょう。

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身体を動かすときには脳からの指令で筋肉が収縮し、頻繁に指令が与えられると筋肉は収縮したままの状態を維持して強縮と呼ばれる状態になります

通常なら筋肉は瞬間的に反応する単収縮を起こしますが、瞬間的に多くの指令を受け取ることで個々の単収縮が融合し始めます。

瞬間的な単収縮が融合を始めると持続性の強縮を起こし、より強い力を発揮できます。

そのため、脳からの指令が増えるほどにより強く筋肉は反応するのです。

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強い気持ちを乗せて放つ一撃が強力なのは、脳から筋肉への指令が強まるからだと考えられます。

心の支えがある人ほど追い詰められたときに強いのは、より強い筋肉の強縮が起こっているからかもしれません。

では、心の支えとはどんなものでしょうか?

一流のアスリートほど恩や義理を大切にして、自らの勝利を世話になって人に捧げます

世話になっている人の事を思い浮かべている人は、その人の存在が心の支えとなるのです。

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キングダムでも王騎将軍との思い出を振り返った時に信の一撃は重くなりました。

信の強さの秘密は、今まで戦ってきた敵の想いも引き継いでいくからだとテンも言っていました。

単純な比較は難しいですが、自分の成長に一役買ってくれた人が多いほどに心の支えは増えていくのかもしれません。

信にとっては漂から始まり政につながり、王騎将軍や 麃公将軍に飛信隊の仲間とどんどん心の支えが増えていきます。

さらに敵も味方も関係なく、想いを重ねていった人間の一撃は重くなっていくのでしょう。

それは脳からの溢れるような想いが、筋肉への指令となってより強力な強縮を起こし強い一撃を放っているのかもしれません

ちなみに東洋医学では相手に力を与える関係を相生関係と呼びます。


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