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「私のカウンセリング」(選択理論のロールプレイ集Ⅰ)-コーチングにも役立つ珠玉の質問があちこちに!【選択理論を何でもありで学ぶメルマガ(3号)】

選択理論がよくわかる本の紹介#9

【選択理論を何でもありで学ぶメルマガ(3号)】では、「私のカウンセリング」(選択理論のロールプレイ集Ⅰ)」(柿谷正期著 NextPublishing Authors Press)を紹介します。

この本は、日本における選択理論心理学とそれに基づくカウンセリング(リアリティセラピー)の第一人者による8本のロールプレイ(20分、30分程度のもの-動画も公開されている)を文字起こししたものです。

DVの被害者などのマイナス状態のカウンセリング領域の事例から、プラス状態でありながら、人間関係やマネジメントで課題を抱えているクライアントに対するコーチングに近い領域の事例までをカバーしています。

この本を読まれると、「そんな短時間で、こんな問題が、ここまで進むのか!」という筆者のカウンセリングに驚きます(動画もあり、ユーチューブで「Reality Therapyロールプレイ」で検索すると見れます)。

筆者がこのようなロールプレイの逐語録を公刊されたのは初めてだと思いますが、8本の逐語録を何度も精読していくと、同じような質問がいずれの事例でも使われていたり、大体の展開のパターンが見えてきたり、ということがあります。

また、選択理論のカウンセリングが他のカウンセリングと比べて、どういう違いがあるのかも、じっくりと比較できるように思います。

選択理論のカウンセリングは、クライアントの大切な人間関係の改善を重視しており、人間関係の問題に強みがあります。ですので、人間関係のコーチングに関心がある方には、選択理論とそのカウンセリングが大変参考になると思います。

また、私の印象ですが、選択理論のカウンセリングの特徴としては、「非指示的カウンセリング」と「指示的カウンセリング」の中間のものとして、カウンセラーがクライアントの望む方向にガイドしていく、ガイド的な「動機づけ面接」に近いのかなと思います。「誘導的」に見えるところがありますが、「ガイド(案内)」という言葉がよりしっくりくるように思われます。

各事例の中で、よく使われている質問として、
・「帰るときにはどんな状態で帰れたらいいと思ってらっしゃいますか?」
・「今の相手との関係は、10のうち10が良くって、10のうち1がよくないとしたら、数字ではどのところにいますか」「その数字をどのくらいまで上げたいですか」
・「仮に、相手とすごくいい関係だったとしたら、あなたの対応はどういう風になりそうですか」
・「今から〇年後、相手の方とどんな関係になれてたらいいですか」
・「じゃカウンセリングはこれで終わるとして、得たいものの何%くらい得られた感じですか」

などがあり、書いてしまえば、ロールプレイで使われているのは、これに加えて、多くて20、30の質問かなと思います。また、選択理論の基本的な考え方を、クライアントが望む方向でガイド的に説明している場面が多いように思います。

筆者の今回の本は、「選択理論のロールプレイ集Ⅰ」となっており、続編、続々編の発行が期待されます。

筆者の事例の逐語録数が増えれば、それに対して、いろいろな方向からの分析が可能となります。筆者の質問や、言い回しが、選択理論のどことどういうふうに結びついているのかなどを整理していければ、筆者の「暗黙知」の「形式知化」が進み、恩恵を受ける方も、たいへん多くなるでしょう。

筆者を始め、今回の「ロールプレイ集Ⅰ」の出版にご尽力された方の、さらなるご活躍を期待しています。

メルマガ(3号)の記事は以上です。

今後も、上のような、「選択理論を何でもありで学ぶメルマガ」を、月2回程度発行していきたいと思います。よかったら、ご購読をこちらからお願いいたします(下の画像をクリックしていただいても結構です)。↓





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