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佐和島ゆら
2018年3月14日 01:45
国語の先生に恋をした。めがねをかけてて、猫のように目を細めることのある先生だった。そんな表情を浮かべて、のんびりした口調で授業をするもんだから、裏ではニャー先生と呼ばれていた。「桜木ー。カギ括弧の部分を読んで」 ニャー先生が私の後ろの席に座る友人の萌衣(もえ)に授業で声をかけた。 萌衣は立ち上がり、教科書を持って読み出す。淡々とした口調でつまることなく読み進めるから、段々と眠くなってき