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Vol.1-1 高知県の若手クリエイターユニット「chuu!」 かずさまりや編
sawachinaがクラフトコーラの製造を通じて伝えていきたいストーリー。
それは高知の豊かな食材と食文化、そして人です。
vol.1は、sawachinaのコンセプトからラベルデザイン、リリースPRまでを手がけた高知県出身の編集者とデザイナーの2人組「chuu!」について。
SNSを通して高知県の魅力を発信し続ける2人の育ってきた環境や高知への想いをお伝えます。
高知県の若手クリエイターユニット「chuu!」
chuu!は編集者であるかずさまりやと、デザイナー・溝渕恵里の2人組。
インスタグラム上でマガジンを展開する「インスタマガジン」を中心に高知県の魅力を発信しています。
始まりは2019年10月。20代の若手クリエイターとして「若者に高知の魅力を伝えたい」という想いで活動をスタートしました。
sawachinaの企画者である小野さんとの出会いも、この「インスタマガジン」でした。
2人はどちらも高知県出身ですが、出会ったのは社会人になってから。
社会人になって数年の間にかずささんは広島県の出版社で、溝渕さんは大阪府のデザイン会社でそれぞれ経験を積んでいます。
今や同じ方向を向いて、若者に高知の魅力を伝えようと活動をしている2人ですが、実は学生時代に高知県へ抱いた想いは正反対でした。
高知を否定されることは自分のアイデンティティを否定されること
かずささんは高知市の中心部で生まれ育ちましたが、祖父母が山で暮らしていたこともあり、自然に触れる機会が多かったといいます。
「朝は澄んだ空気のなかを歩きながらイタドリを採り、昼間は祖父の運転するバイクの後ろに乗って木漏れ日がさす山道を駆け回る。
自分の過ごす土地に不満を抱いたことがなく、今思えば、高知の自然の中での体験が私にとっての"豊かさ"の形成でした」。
違和感を覚えたのは高校2年性の秋。
『高知県の活性化についてグループで考えよう』という内容の授業で、調べれば調べるほど高知県は"成績の悪い"県でした。
人口や県民所得、学力調査の数値は下から数えた方が早い。
こんなにも豊かなのに、数値で見ると高知県は活性化しないとまずい状態なのかと違和感を感じつつも、同時に高知県について知ることはとても楽しかったため、「地域」について学ぶべく高知工科大学のマネジメント学部へ進学します。
県外生が学年の7割を占めていて、多くの友人は高知県の環境に落胆していました。
『大学の最寄駅に到着した瞬間にキャンパスライフを諦めた』
『地元へ帰りたい』
という友人の言葉を聞くたびに、なんだか自分自身を否定されているような、悔しくて悲しい気持ちになったといいます。
「就職活動を始めた先輩や友人から『高知県では仕事がない』と何度耳にしたかわかりません。
私はその頃には、なんだかもう意地になっていて、頑なに『県外へ出るものか』と思っていました」。
そんなときに出会ったのが雑誌『季刊高知』を発行している野並編集長。
インターンやアルバイトで数ヶ月ほどお世話になり、雑誌を作ることにとても興味が湧いていたかずささんに、「高知で仕事をしたいなら、若いうちに県外に出た方が良い」と教えてくれました。
高知で働くために一度県外に出るという考え方は当時のかずささんにとって目から鱗。
野並編集長の言葉を機に県外へも視野を広げて広島の出版社で働くことを決めました。
「社会人3年目になった時、『キャンパスライフを諦めた』発言の友人を含め、多くの同級生がよさこいの時期になると高知県へ訪れたり、なんなら高知へ移住している姿を見て、データではわからない高知の豊かさが同世代の若者にもきちんと伝わっていることを嬉しく思いました」。
高知の魅力を自分の媒体で伝えたい。
3年間広島で編集を学び、念願の高知県へ帰ってきたかずささんは25歳で独立することを決めました。
溝渕恵里編へ続く。
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