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記事:「なぜ中絶や避妊にお金が?」 避妊薬や中絶薬を無料で配るフランス(朝日新聞)

避妊薬や中絶薬を無料で配っているフランスに関する記事。

フランスでは今年の3月、「中絶権」を明記する憲法改正がされていましたね。Gabriel Attal首相の演説が印象的。

"Nous adressons surtout un message à toutes les femmes : votre corps vous appartient et personne n’a le droit d’en disposer à votre place"
(我々は全ての女性にメッセージを送る。あなたの身体はあなたのものであり、誰もあなたのために決めることはできない

https://www.bbc.com/japanese/articles/cljlr5zrdl2o
https://www.france24.com/fr/france/20240304-en-direct-le-parlement-fran%C3%A7ais-inscrit-l-ivg-dans-la-constitution

フランスにおける中絶の問題といえば、シモーヌ・ヴェイユ。フランスの厚生大臣として多くの反対にもあいながら人工中絶を合法化し、後に欧州議会の議員、そして女性初の議長も務めます。また、ホロコーストの経験者でもあり、収容所で両親と兄を失くしています。私が尊敬する人のひとり。以下の紹介が参考になると思います。

こちらの回顧録も。今はamazonでは購入できないようですが…。

"il suffit d'écouter les femmes"(女性に尋ねれば十分です。)

https://www.youtube.com/watch?v=45MOc6PYoY8&t=3s

中絶を合法化するにあたって、「女性が堕落するのではないか」といった反対勢力からの声に対し、「喜んで中絶を行う女性はいない、それを確信するには女性に尋ねれば十分である」という強い意志を示す姿は、とても格好いいです。この中絶を合法化した法律(「ヴェイユ法」)から50周年ということもあり、今回の憲法改正に関する記事にこの言葉がたびたび登場しています。

一方、日本。

 一方、日本では今も堕胎罪があり、中絶手術をした医師や女性が罪に問われる可能性がある。中絶手術は自由診療のため、数十万円かかる場合もある

 望まない妊娠を防ぐための緊急避妊薬も、処方箋(せん)なしでの販売が始まったが、実際には一部の薬局でしか手に入れることはできず、販売対象は16歳以上16歳から18歳未満は保護者の同伴が必要だ。

 そのことをピエット医師に伝えると、「信じられない!」と驚かれ、「なぜ?」「なぜ中絶や避妊にお金がかかるのですか?」と逆に質問攻めにされた。

https://digital.asahi.com/articles/ASS3T5H81RDFTLVB002.html

緊急避妊薬を購入できるようになったということは、まだまだ不十分かもしれないけれども「一歩前進」ではあるものの、女性たちの健康を守りながら、より自分の「権利」を行使しやすい環境になると良いなと思いますね。

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