見出し画像

文章上達の近道は「Check⇔Action」の繰り返し

「書くこと」を学んでいる私が「ライティングの教科書」を読み、覚えておきたいポイント感想をまとめました。この学びをおろそかにして行き詰まった経緯があり、スタート地点に戻って基本からリスタートします!

「ライティングの教科書」として定番の『新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング』から、第2章「読み返して直す」を取り上げ、文章を書き上げた後にすべきことを学びます。

この本(章)を読む目的とゴール

「文章力を上げたい」「良い文章を書きたい」のが目的ですが、それでは漠然としてい解像度が上がらず、なかなか近づけません。

そこで、先に具体的な目的と読んだ後にどうなりたいか=ゴールを設定しておきます。

【具体的な目的】
1.良い文章にするため「書いたあとに必要なこと」は何か、理解する
2.1.で理解したことを優先順位をつけてまとめ、これを読む「文章を
 うまく書きたい」人が実践しやすくする


【ゴール】
 書き上げた後に必要なチェックを行い、その繰り返しで完読される文章に  
 近づく
 

文章が上達する近道は?


「文章が上達する方法を知りたい」

これは「書くこと」を始めたすべての人が1度は思うことだと思います。
第2章の冒頭にその答えが書いてありました。実は第2章のタイトル自体が答え(=「読み返して直す」)なのです。          

文章がうまくなっていく過程というのは、読み直しの連続の中に宿っています。

『新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング』唐木 元


筆者は「読み直し」=読み返して直すこと(推敲)の繰り返しで文章は上達するといいます。

さっそくその方法をみていきましょう。

読み直しの3ステップ

みなさんは文章をひと通り書き終えたあと、まず何をしますか?

とりあえず始めから終わりまでざっと読み返して「終了」していないでしょうか。私は完全にこのパターンでした。さっと目を通して大きな違和感がなければそのまま投稿。

でも、これでは意味がありません。読み直しは次の3ステップで行います。

【Step1.】黙読しながら内容チェック
 
Checkポイント:意味(ミーニング)
 文法&表現、構造(主眼と骨子)、誤字脱字&事実確認 など
   ▼
【Step2.】黙読しながら文章の見た目チェック
 Checkポイント:字面(ビジュアル)
 
見た目(ひらく・とじる)
 →漢字が多く、文章が黒っぽくないか?
   ▼
【Step3.】音読しながら語呂のチェック
 
Checkポイント:語呂(オーディオ)
 
句読点
 →つっかえる場所はないか?

最低でも3回は読み直します。
 1回目:意味に注意しつつ「脳」を使って黙読
 2回目:見た目に注意しつつ「目」を使って黙読
 3回目:語呂を意識しつつ「耳」を使って音読

【優先度順】具体的なチェックポイント

推敲で大事なのは「優先度順」に進めること。文章の直しにはキリがありません。余計な時間を使わないために上から順に進めます。

1.重複のチェック

最も発生率が高く他の問題も見つかりやすい理由から、最初にチェックするのが「重複」です。<単語→文節→文型→段落→記事>と、小さいレベルからより大きいレベルまでチェックする目が必要。

中でも目立つのが文節レベルの「文末のダブリ」です。
いくつかバリエーションを持ち、同じ表現が続かないように注意します。 

例:体言止めの連続、「~でした」の連続
 解決策:バリエーションを持つ
 →動詞(過去・現在)、断定(~だ・~です)、体言止め、形容詞、倒置  
  法、呼びかけ(~してみよう)

尚、ダブリは「2連続」まではセーフ、「3連続」はアウトです!

2.構造のチェック

構造をつかむ
文章の骨格となる「主語・述語・目的語」の構造をしっかりつかみながら読み直しをします。日本語は主語が省略されやすいため、文章の意味が通りにくい状態の可能性も。「文の主語」を特に意識したチェックが必要です。

係り受けを把握する
<主語と述語>、<修飾語と被修飾語>のように、かかる言葉と受ける言葉のつながりがおかしくないかチェック。係り受けを把握しやすくするために文章の3つの分類を理解しておきます。

単文[主語+述語]
重文[主語+述語]、[主語+述語]
複文[従属節(主語+述語)]+[主節(主語+述語)]

ー【!】構造係り受けに問題があった場合
解決策として2つの方法があります。

☑複雑になりすぎたら「①単文」にバラして再構築
☑ブツ切りになりすぎたら「②重文」「③複文」でつなげて滑らかに

推敲で悩まないよう、文章を書く時点で構造を意識しながら進めることが大切です。

3.事実確認

チェックするのは優先度順で次の3点です。

①固有名詞・・・「人名」「作品名」「場所名」など
 誤りがあると大問題に。回避するための2つのチェック方法はこちら。

   ☑手打ち禁止で公式ソースから必ずコピペ
   ☑すべての固有名詞を複数の検索窓でチェックする

②最上表現・・・「唯一の~」「◯◯初」「◯◯トップ」など
 最高、最大、唯一性など強いアピール力があるからこそ誤ると問題に。

   ☑公式情報でも最上表現を見つけたら必ず裏をとる
   
→直接問い合わせるのが早い

③数字・・・「年月日」「金額」「個数」「データ」など
 具体性、客観性がありキャッチーにしてくれる要素だけに注意が必要。     

    ☑数字が出てきたら厳重にチェック。
    ☑「享年」「~年ぶり」のように数え方に注意が必要なことも

文章上達の近道は「Check⇔Action」の繰り返し

ここまでで、「文章を書き上げた後にすべきこと」は把握できたのではないでしょうか。

前回の第1章から今回までに学んだ「完読される文章」を書くためのプロセスを振り返っておくと、
  
  書く準備 → 書く → 読み返す → 直す

前回は書く準備~書くまでを、今回は書いた後の「読み返す~直す」について、その具体的な方法をみてきました。

この4つのプロセスは、ビジネスシーンの業務改善サイクル「PDCAサイクル」と同じですね。
  
  Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価・分析)→Action(改善)

「推敲」は、「Check(評価・分析)」と「Action(改善)」にあたります。

ただ読み返すのではなく、客観的に自分の文章を評価・分析します。
その後、明らかになった問題の対策として再発防止のための「改善案」を考える。

「Check⇔Action」の繰り返しで文章を少しずつ磨いていきたいですね。







この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?