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夫からの愛を受け取れる私になる(Vol.7)

夫婦関係改善を目指すなら、まずは「相手と自分の関係」ではなく、「自分自身との関係」を見直すことが重要!というテーマについて、複数回にわたって記事をお届けしています。7回目の今回がこのシリーズの最終回。

前回の記事では、愛は必ずしも、自分が欲しいと考えている形でもたらされるとは限らないというお話を、両親からの愛を例に考えてみました。

さて、今度は夫からの愛に気づける私になっていきましょう。

ワーク6 夫からの愛を受け取る


やり方は簡単。
「これも夫なりの愛情なのかも…?」と考えてみるだけです。

いつもはモヤっとする夫の言動や、あなたを傷つける夫の言動について、どんな夫の愛があるのかを書き出してみましょう。

【私の場合こうでした】

私が夫の愛を受け取ることができたのは、これまで、ただ「ムカつく」と感じていた夫の言動からでした。

私は昔から、興味を持った分野について、勉強会やセミナーに参加をしたり、新たな人脈を求めて、その時々で自分が所属しているコミュニティを複数持つようにしてきました。

そんな私に対して、夫は必ずと言っていいほど、「マルチじゃないの?」、「宗教じゃないの?」あるいは、「騙されても知らないよ」と言ってくるのです。

しかも、セミナーの内容や主催者の情報を調べては、ネガティブな口コミがあると、わざわざ報告してくれることもあれば、「セミナーの成果は出たの?」と嫌味っぽく聞いてきたりということも。

お金を払って学びの機会に参加することは、私にとっては当たり前のことだと考えていましたが、夫は体験や学びにお金を支払うことにとても慎重なタイプ。

そんな違いを理解しつつも、「俺に迷惑かけないでね」と言われるたびに、コイツは何様なのか!?と腹を立てていました。

でも、こんな夫の言動から、私は深い愛を感じることができた瞬間があったのです。

それは、この人は私のことをとにかく心配してくれているんだ、ということ。

私が騙されて傷ついて、お金を失うようなことがあったら、どうしよう?と不安でたまらないんだ。

私を守れなかったら、自分を責めてしまうから、守ろうとしてくれているんだ、と。

もしかすると、これを読んでくださっている皆様にとっては、「そんなの最初からわかるじゃん!」と思われるかもしれません。

でも、私たちは他者のことであれば、とても客観的に物事を捉えられるのに、自分のこととなると、思った以上に自分の思い込みや捉われのせいで視野が狭くなっているものです。

私が望んでいた愛情の形は「応援してくれること」でしたが、実際に夫から受け取ることができた愛情の形は「心配してくれること」だったのですね。

自分が望む愛の形しか受け取らなければ、夫の愛の形に気づくことはできません。

「これしか受け取らない!」と拒否するのではなくて、相手の差し出してくれる愛情をそのまま受け取れる自分になれれば(つまり愛を受け取れる幅を広げれば)、パートナーの深い愛に気づくことがあるかも。

一旦、「嫌な夫」や「応援してくれない夫」という色眼鏡を外して、「私を愛している夫」という眼鏡をかけてみることを、自分で決意してみる。

私はそうすることで初めて、思いがけない夫の気持ちや、愛されていたことに気づくことができました。

✔ ワークに取り組むにあたってのポイント

1.パートナーの愛は、夫自身も気づいていない場合があると理解する

パートナーの愛は分かりやすいものばかりではないかもしれません。

なぜなら、パートナー自身、あなたに対する愛があることに気がついていない場合もあるからです。

あなたが傷つき、もがいてきたのと同じように、パートナーも傷つき、苦しんできた時間があるのです。

そんな過程で、自分の本音が見えなくなっているのは相手も同じ。

なので、「夫の愛がある」と思えない場合は、「夫も傷ついているのかも…」と考えてみましょう。

例えば、私の夫の場合、「ママ(私)、ほんと嫌い。結婚に失敗した」と言われることがよくありました。

私も夫のことを「嫌い」と感じることも多かったですし、「別にどうでもいい」と思っていたこともあるため、そんな彼から「ほんと嫌い」と言われてもそれほど気にしていませんでした。

でも、何度も何度も言い続けられると、やっぱり胸がチクチク痛みますし、「私は夫にとって嫌な存在なんだ」、「有害な存在なんだ」と思うと無性に悲しくなることもありました。

ただ、この夫の「ママ、ほんと嫌い」という気持ちを夫の立場に立って、じっくり味わってみると色々な気づきがあったのです。

「嫌い」という気持ちの一段階下には、どんな気持ちがあるのでしょうか?

例えば、

怖い、不満、ムカつく、悲しい、寂しい、苦しい、羨ましい、認めてほしい

こんな気持ちが隠れているかもしれません。

もしかすると「嫌い」の一段階下には「好き」や「大切に思っている」という気持ちもあるかもしれませんよね。

よくよく考えてみると、これらの一段階下にある気持ちは、時々夫が言葉にしていたものもありました。

あるいは、言語化することはなかったものの、確かに夫が感じていた気持ちだったはずです。

そして、この気持ちのさらに奥底にある彼の本当のニーズは何かというと、

頑張りを認めてほしいのに、認めてくれない。
話を聞いてほしいのに、真剣に向き合ってくれない。
味方になってほしいのに、味方になってくれない。

そんな、「本当はこうしてほしいのに、現実はこうしてくれない」という満たされない気持ちがあるからこそ、私を「嫌い」と思う気持ちとして表面に現れてきていたのです。

「ママ、ほんと嫌い」という気持ちの奥には、「味方になってもらえていない感じがして寂しい。本当は味方になってほしい」という夫なりのニーズや要求があったんですね。

2.自分のパートナーは、「大事な人を幸せにしたい、愛する人には笑顔でいてほしい」という気持ちを持っていると考える

「私達夫婦にそれは当てはまらない」と思う人もいるかもしれませんが、いったん信じてみてください。

あなたのパートナーは、あなたを幸せにしたいと思っているのに、目の前にいるあなたはいつも不機嫌だったり、不幸そうだったりすると、自分が相手を幸せにできていないことに自信を失っていきます。

「あなたのせいで私は不幸!」というメッセージを、無意識のうちに相手に伝えていませんか?

そんなメッセージを受け取ってしまうと、相手は反発したくなるもの。

でも、その背景にはあなたを幸せにしたい、幸せにできていると実感したい、という切実な思いが隠れているかもしれません。

まとめ

夫婦関係を改善したい。
壊れた関係を再構築したい。

そんな思いで、この記事に目をとめてくださった方も多いのではないかと思います。

この記事で紹介しているワークや私の事例が少しでも参考になったら、こんなにも嬉しいことはありません。

大切なことは、夫婦関係を変えたければ、まずは自分との関係を変えるということです。

そして、どんな自分の気持ちにも丸をつけてあげて、認めてあげること。

頭で考えた理想的な自分や夫婦像ではなくて、心の中の本音に気づくこと。

時間と労力はかかりますが、そうやって自分と向き合うことで、私は長年の悩みを克服することができたと感じています。

けれど、もしも、これから夫婦がうまくいくイメージが全然持てなかった、という方もいるかもしれませんよね。

「自分と向き合うことも、苦しそう…」と、ワークに取り組むことも辛くなってしまった方もいらっしゃることと思います。

そんな方は、もしかすると、「学習性無力感」に陥っているのかも。
その場合は、以下の記事も参考にしてくださいね。

夫婦関係に向き合う気力がないのだとしたら、まずは「自分は学習性無力感に陥っているのかも」と考えてみましょう。

そのうえで、

1.小さな成功体験を積む(スモールステップ)
2.成功した人に話を聞く(モデリング)
3.じっくりと取り組むために、誰かに話を聞いてもらう(伴走者)

という3つのポイントを意識して、「どうせ無理!」という思い込みを手放して、「きっと夫婦の関係を変えていける」と前向きなイメージに置き換えていって下さいね。

こんな私にもできたのです。
きっとあなたなら大丈夫。

自分を信じて、一緒に幸せなパートナーシップを手に入れていきましょう。


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