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毒母が、犬を虐待していた。
子犬だった彼は、走るのが楽しくて外に駆け出して行ってしまったので、私と毒母2人で捕まえた。
大変だったけどよかったな、と一安心してたら、キレた毒母が犬を殴り始めた。

「轢かれるかも知れないのに、勝手に出ていった。馬鹿犬だ、殴られて当然。」
「これだけ殴れば犬でも分かる。」
「後悔したからもう2度と外には出ていかないだろう。」

モップの柄で何度も頭を殴られて脳震盪を起こしてフラフラしてる犬を見ながら、毒母が恐ろしくて彼女を止められない自分を恥じた。

私は多分犬と同じような理由で、顔を鈍器で殴られて流血沙汰になった。

毒母曰く、殴る理由があるから自分のやってる事は虐待じゃない。虐待は理由もなく殴るから虐待だそうだ。餌はやってるから、金は出してるから虐待じゃないそうだ。自分は時々しか手を出さないから虐待じゃないそうだ。



毒父は犬を軒の下に放置して虐待していた。

獣医にも連れていかず、フィラリアの薬も与えず、アイツは雑種犬だから死んでも構わないと言って放置していた。雑種犬だから、血統書が無いから、死んでも構わない。

彼は雨の日も真夏の日も外に居て、蚊にたかられていた。フィラリアで腹水を溜めて、いつも死んだ魚みたいな目でこっちを見ていた。

毒母が重症になってから申し訳程度に獣医に連れていったが、手遅れ。程なく彼は死んだ。

毒父は私の養育にほとんど金を払った事が無い。
払う必要がないからだそうだ。
年に数回会うか会わないかの私が愛想良くしない事に腹を立て、「礼儀をわきまえないと遺産を渡さない」と脅し付けて従わせようとしている。
自分の言う事を聞かない娘は馬鹿だけど、自分の血筋だから「頭が悪い」と言うと、自分まで貶められるように感じる様子。血統書付きという事なんだと思う。


毒母に虐待されていたのはトイプードル。毒父に虐待されていたのは和犬。信じれないことだが、私の幼少期にはずっと犬が居た。
毒母は、金がないのにも関わらず欲しいからという理由で大型犬であるラブラドールレトリバーを迎える直前まで行った。

私は結局、犬と同じだ。
計画性も無く、育てられる見込みも無いのに、ただ欲しいから、出来たから生んだ子ども。犬は飼えば何とかなるし、子どもも産めば何とかなる。放置しといても勝手に育つ。殴れば思い通りになる。
虐めて体調崩させて薬漬けにして出ていけないようにして飼い殺し。


あの人たちは人じゃなくて、何か別の生き物なんじゃないか。犬を虐待するような悪魔は結局、子供のことも虐待する。



私が子どもで、弱かったせいで、血縁者の動物虐待を止められなかった事を、どうか許して欲しい。

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