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電通 鬼10則と相談支援

こんばんは創です。
ずいぶん間が空いてしまいました。ノートを更新できなかった間も色々ネタになりそうなことはあったのですが、肉体的・精神的に余裕がなく書いている暇がありませんでした。

昔、営業の仕事をしていた時に朝礼で鬼10則なるものを叫んでいました。

1. 仕事は自ら創るべきで、与えられるべきではない。
2. 仕事とは、先手先手と働き掛けて行くことで、受け身でやるものでない。
3. 大きな仕事と取り組め、小さな仕事はおのれを小さくする。
4. 難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。 5. 取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは・・・
6. 周囲を引きずり回せ、引きずると引きずられるのとでは、永い間に天地 のひらきができる。
7. 計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい 努力と希望が生まれる。
8. 自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚み すらない。
9. 頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サー ビスとはそのようなものだ。
10. 摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈 未練になる。

今どきではないですよね。電通といえば過労死、パワハラ問題とかあって、そうなった要因のひとつにこの鬼10則マインドがあったんだろうなとは思います。
しかし、大抵の仕事がうまく行かない時=この10則に当てはまらない行動を取っている。そう思います。

例えば今日の出来事。担当者が不在だったので私が対応したケース。
妻より入院中の夫の介護申請の相談。10日前ほどに電話で相談があり、介護申請を行いたいが入院中の担当医にお願いして良いのかわからないというという話でした。というのも、元々のかかりつけは別にあり、入院ははやり病だったため介護申請を入院病院の担当医にお願いして良いものか悩んでいたんですね。また、そこまでADLが低下した訳ではなく、介護サービスが必要になるか不明であったことも迷っていた要因だったようです。
電話を受けた担当者は入院先の担当医に相談してみてくださいと伝えました。
10日後、妻はこれから病院に行く予定であるけれどと上記のような説明をお行い「担当医になんと説明すればよいかわからない」と言いました。

私は病院MSWに電話して夫の現状を確認。手すりを使って5mの歩行がやっとであり失禁もある。元々、妻に対して依存傾向があったらしいという情報を得ました。また病院MSWに主治医意見書を依頼し同意を得ました。病院MSWに妻が病院に行くと話しているの夫のことで相談に乗ってあげて欲しいと話しました。
妻には経緯を報告しMSWが相談に乗ってくれること。退院時に介護サービスが必要であれば包括で相談に乗ることを話しました。

妻はどうして介護申請をするのを悩んでしまったのでしょうか。
1,妻は介護保険申請の主治医を入院先のDr・かかかりつけのクリニック医どちらにお願いするべきなのか判断ができなかった。
2,妻は夫が介護申請をするべき状態であるか分からなかった。
3,妻は介護保険サービスがどのような状況で利用できるか分からなかった。
4,妻は介護申請に必要な書類を持参しなくてはならないと考えていた。

恐らく担当者は通り一遍のことは説明したはずです。しかし、妻には「やってもらうこと」「理解すること」が多くなりすぎてしまったのでしょう。説明が増えて逆に混乱してしまったようです。

鬼10則でいう2の先手を打った仕事ができなかったこと。8の自信を持って主治医をどの先生にお願いするか提案できなかったことが原因です。

専門職は本人・家族が言っていることを単に実現するのではなく、その奥にあるものを理解し、その上で「こんな生活はいかがですか」と提案できるようにならなくてはと思っています。
周囲を引きずり回すといえば言い方は悪いですが、思惑通りに利用者が動けば専門職冥利に尽きるというものです。



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