『振られ化粧』詩の朗読

『振られ化粧』 西部湯瓜

一日ずっと、部屋にいます。
私は一人、部屋にいます。

外には出ない、出たくない。
人には会わない、会いたくない。

だけど私は、化粧をします。

不意に見る自分の顔が綺麗じゃないと、自信が崩れてしまうから。

鏡に、窓に、ガラスのコップに、映る貴女(わたし)が怖いんです。

泣いて崩れて、やり直し。

涙でやっぱりやり直し。

一日ずっと、鏡を見てた。