マダムのお気に入り|食費月15万円の自炊日記~贅沢せず、かといって節約もせず~#65
Mマダムの夕食レシピ
関西にお住まいの某有名料理ブロガーMマダムから目が離せない。
料理本も出すほどの腕前のマダムは、立派な職業についているであろう家人(ご主人)、若奥(長男の嫁)、若旦那(長女の夫)、孫、お金持ち感溢れる90歳の叔父様たちにおいしい夕食を届けるべく、日々最高の食材を求めてイカリ、農協、お魚屋さん、お肉専門店、阪急デパートをかけめぐる。
買い物やエステの合間、マダムは評判を聞きつけたお店でランチを召し上がるのだが、必ず生ビールかスパークリングをぐびっとやっている。
そして、たいがい味や店員さんのサービスにくぎを刺す。
「スパークリングがぬるいので氷を入れた」
「隣の若いお嬢さんたちが、お手洗いに行く際に『行ってきまーす』するのが行儀が悪い」
「期待はずれ。ご一緒した友人に申し訳なかった」
なにかと炎上が激しいSNSの世界だが、マダムは容赦なくディスる。
行間からにじみ出るどころか、文章からダイレクトに発せられるマダムの特権意識に私はくぎ付けになってしまう。
今日もマダムをチェックしないと。
※料理のレシピは難しすぎて参考にしていない。
金曜日
夫があんまり食欲はないそうなので、冷蔵庫のものを食べて終わり。
2日目の唐揚げはなぜか美味い。
日曜日
シマダヤの上海焼きそばは、Mマダムのお気に入りらしい。
マダムは理想のオイスターソース味の細麺をずっと探していたが、ある日、マダム曰く何もできない家人が珍しくスーパーにお使いに行った際「こんなんええんちゃう」と偶然見つけたらしい。
そういえば、富麗華の焼きそばも細麺でソースと麺そのものを味わう感じだったなと思い、具はネギだけにしてみた。
最近マダムの近所のスーパーで急に取り扱いがなくなったらしく、マダムはシマダヤお客さまセンターに電話して、取り扱いのあるスーパーを聞き出したらしい。
コールセンターってそういう使い方もあるのか。
なお、若奥にも届けてあげたらしく、上流階級って大変なんだなと庶民は思った。
「若奥」って一般的な使い方なの?
マダムの焼きそばのほか、明日に備えて、いつもの豚肉の肉じゃが(ジャガイモ少な目)を作っておく。
月曜日
改装工事の終わったナチュラルローソンは、ビールの棚が拡充され、ラインアップが増えていた。気になるエールビールもたくさんあってうれしい。
ワインも仕入れが少し変わったようで、目ざとく、イタリアのシャルドネを2本ストックしておいた。
こうして、私の1週間が終わり、また1週間が始まった。
中年の危機真っ只中だったころは、ナチュラルローソンの仕入れに関心を寄せるなんてこともなかったけど、最近はワンマイルの生活圏でいかに喜びを見出すか、短いアンテナをジェルネイルの指で無理やり引っ張り出し、感度を上げた気になっている。
こういうのを「幸せ」っていうのだろうか。
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