珈琲はうすあんず村での公演①🎩*・
こんにちは。宮下です。今回の記事はわたしたち『土星の輪っか』が発足したキッカケとなる公演についてお話したいと思います。
出会いと夢語り🎩*・
ようこそあんず村へ。1980年から続く歴史ある空間と伝統の味を継承し、手作りの料理と落ち着いた雰囲気を大切にし続けている高幡不動の老舗喫茶店。昭和の色を残しつつも時代に合うよう、化学調味料を一切使わない調理法や地元無農薬野菜等、多くの国産食材を使用したメニューを取り揃えております。食育や健康志向のお客様にもご満足いただける質の高いお食事と39年の歴史が醸し出す異空間は、現実から離れしばしば時が立つことを忘れてしまいます。
高幡不動から徒歩2分。老舗の珈琲はうす。
宮下が始めに訪れたのは確か2017年のこと。本の虫と評している演劇サークルの大先輩とのお食事会の場所が、あんず村でした。そのときはまだ全面喫煙ができて。「どんすぱ」が定番メニューだというのにわたしはそのときはハヤシライスを頼んだ記憶があります。
これは別日の写真です笑 撮影: 宣伝美術 覇気
メビウスをふかしながら、アイスオレとちょびすけというかわいいケーキを嗜みました。窓から見える京王線の美しい景色と流れるジャズが心地よくてそのときからすでに閉店ぎりぎりまでいたような。ずっと居座っていたくなるそんなお気に入りのお店に出会えた!なんて高揚して帰路につきましたね。
それがあんず村との一番最初の出会いです。
大層気に入ったわたしは当時毎日毎日顔をあわせていた友人(後に役者として参加)にあんず村を勧めました。友人は瞬く間に同様にあんず村の虜になり、バイトするか真剣に悩むほど。そのかいあって、彼女はオーナーである石出大(いしでだい)さんと仲良くなりました。すごい。
あんず村 現オーナー。石出大(いしでだい)さん。運転が趣味でよく稽古終わりに車にのっけてもらったものです。
この友人・役者の湊あい がわたしと大さんを引き合わせたのでした。
時、2018年の6月ごろのお話。
社会人になったばかりの小娘はこんなことを大さんに話します。
宮下「わたし、カフェで公演するのが夢だったんですよね」
そんなわたしに大さんはひとこと。
「うちでやってみたら?」
そう、本当にたったこれだけ。事実は小説よりも奇なり。
このたった1言で「土星の輪っか」第1回カフェ公演は開催が決定しました。
第1回カフェ公演 開幕🎩*・
「夏。プールサイド際。君と見ていた花火。水面に映る青い春の煌きより、僕が焦がれたのはきっと風前の灯のような蛍の光だ。きみの書いたお芝居だ。」(セリフ抜粋)
大さんとお話してからというもの
即台本を書き上げ、即役者を集め、即稽古して・・・約2か月。
めまぐるしい日々を過ごしました。
役者のほとんどが、わたしと同じく社会人なりたてほやほや。
あんず村での稽古風景。観客席からの目線。役者ととても近い。
稽古も、仕事が終わってからがほとんど。(定休日はあんず村を貸していただきながら!)
夏の暑さにも負けず、私の圧にも負けず、よくぞついてきてくれたと今となっても感謝しかありません。
そして主宰のわたしのことも誰か褒めてほしい!!!!!!笑
・・・いいえ。
大学時代の情熱が冷めやらぬうちに、このような機会があったからこそ私はいまでも胸をはってお芝居ができているんだと思います。
「夢も情熱もいつかは冷める。夏は終わる。夜明けを目指して蛍は死んで、そして春が来る。だからね、目を瞑ったままじゃだめなんだ。必死に目を凝らして君が命を燃やせる何かを見つけなきゃ。君は君を、君が演ってきたことを信じていきるんだ。(セリフ抜粋)」
第1回カフェ公演 見どころ🎩*・
見どころその①1日限りのお芝居
劇団としての初挑戦。それは「1日限りのお芝居をすること」!
開催日の8月25日、8月26日。別の脚本を用意して連続した2つのお芝居をするという構成でした。
あんず村の日常。1日たりとも同じ日は来ない。当たり前のことです。ただ、普通の演劇は繰り返します。何度も。同じ風景を。
それが「悪」だといっているわけではないんです。
ただ初めてやるカフェ公演では、あんずのリアルな感覚をお客様にも味わっていただけるよう、そのような仕立てがいいのでは、と考えた次第でごいました。
~簡単なあらすじ1日目~
あんず村で働くみけ、はつか、ねずみ。気ままにおとずれる、びっけ。見慣れた景色だけれど、あれれ、今日はなんだか違うみたい。はつかの従妹「かりん」の登場でわくわくするような夏が訪れる。あんず村で聞ける『知らないひとが話す知らないひとのはなし』。
~簡単なあらすじ2日目~
あんず村に訪れた「けい」。ひまわりの絵を描いているけれどなんだか浮かない様子。そんな店内にみけの友人「たかね」がやって来て、かりんはびっけから聞いた『知らないひとが話す知らないひとのはなし』をするがー
そんな味付けを経た公演なわけなのですが、通して得た感覚の中で一番有益だったことは、芝居中に生まれた「余白」をより大きく想像してもらえたということでした。
「これは明日に繋がるセリフなんだろうな」「これは昨日に起こったことと何か関係しているんだろうな」なんて、ほんとうに役が生きているかのように受け取っていただけました。よくもわるくも。
演劇は「没入感」がなによりも大事だと考えています。その際になるべくお客様のなかに浮かぶクエスチョンは排除していくべきだという風潮?のようなものをわたしは感じているのですが・・・
今回は逆にそのクエスチョンが生まれることによって想像の幅を広げることができたといいましょうか。観劇中に別のことを考えはじめちゃうのではなく、あくまで芝居の延長線の中で思考をめぐらせていただくことは故意にやろうとすると難しいことなので、とても興味深い検証結果でありんした。
(文章の終わり方がわからなくなりました。失敬。)
見どころその②あんず村のスペシャルメニュー
カフェ公演の醍醐味!!
芝居中にスペシャルメニューを出し、役者が実際に食べてレビュー。
公演終わりにお客様もあんずの料理を食べていただけるという最高の流れを作ることができました。
ちなみに役者も店員さんばりの仕事ぶりをみせてくれました笑
あんずカキ氷。果肉もシロップも甘くて芳醇で無限に食える罪な代物。
見どころその③生き物も出演!?
大事な役者のひとり、金魚のりんごちゃんが出演。
彼女は次回のお芝居にも鍵となってきます。
金魚坂から高田不動へ。名前の由来は赤いから。
最後に🎩*・
カフェ公演をすることが、大学時代の夢でした。
叶えるのは、相当先になるんだろうなーなんてぼんやりと思っていた矢先のファンタスティックな出来事。社会人ベイビーのわたしを信用していただいたあんず村の皆様には頭が上がりません。
「夢は言葉にすると強い」。本当にそうですね。
いつまでも目を開けて夢を見ていたい、そんな乙女な宮下です。
差し出された手は、億さず引きずりこんでやろうと思います。
ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。
これからも何卒よろしくお願いいたします。
あんず村で行った第2回目公演については次回の記事でお会いしましょう!
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