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同じことを逆の方向から見ると

ヒョウガさんの投稿を読んで、面白いな、と。同じ問題に対するアプローチがまったく逆、という良い例だな、と。

正直言って、僕のやってる”産業翻訳”業なんて AI でいつなくなってもおかしくない業界。それはみんな分かってる。ヒョウガさんの書いてる値引き合戦も同じ。特に今は中国の業者がとんでもない格安翻訳やってるから。ただ、それももう終わり、国内はもちろん、海外も日本語との翻訳なんて誰もやらなくなる。割に合わないから。日本経済が沈没してね。

ただ、これが面白いところで、完全にゼロにはならないんだよね。どんな業界でも。どうしても人間がやらないと無理なところがある。最後まで残ってやれば喰っていけるくらいのシェアは十分取れる。

10年前のリーマンショックを乗り切るためにシステム(IT も人の組織も)を作り上げたときには今の状況は見えていたので、その後景気が回復した後もこのためにシステムを洗練させてきた。
「徹底した自動化」だけど「自動翻訳」じゃない。自動翻訳はIT大手に任せておけばいい。そんなの僕らがやっても勝てない。コーパスのデータ量が違い過ぎる。注目したのは周辺業務。産業翻訳って周辺業務がとてつもなく多い。そういう細々とした周辺業務を徹底してプログラミングして自動化した。※

正直言って、今後、これを実現できていないところは、かなり厳しい未来が待ってると思う。個人だとなかなか難しいし、逆に大手には絶対無理。管理コストがかかり過ぎるから。ウチくらいのサイズで、徹底した間接費削減ができてるところじゃないと難しいと思う。

だから、その生き残り競争に勝てる自信はあるよ。
何より、ウチの翻訳者さんは皆素晴らしいからね!それが最大の武器。

脚注:
※ まだ、RPA なんて言葉がなかったころ。ただ、今でも RPA ツールには懐疑的。sikulix を一部だけに採用はしているけど。

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