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「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録」革命の黙示録に涙した話。細かいところまで考えてみよう

※今回はネタバレ薄め

前回、私は「少女革命ウテナ」というアニメ作品全体の感想をnoteに書きました。 https://note.com/sattyan/n/nb98f1b0e5669

かなり直情的で、考察や評論というよりマジの限界になった人間の呟きでした。
あの後、ネット上に氾濫しているウテナの考察を見て、感心するばかりというか……感想文を読み返してもうちょっと自分で考えられないもんか?と思うばかりの毎日です。
その毎日の中で、「少女革命ウテナ」の劇場版である
「少女革命ウテナ〜アドゥレセンス黙示録」を観ました。観てしまいました。
そして号泣して、決意しました。ちゃんとした感想文を書こうと。このnoteは私がこの作品がいかに最高かをネチネチネチネチ言い続ける文章となっています。ご了承ください。

言わずもがなですがこの作品、原作アニメシリーズにも負けず劣らずの最高の作品でした!!!!!そこだけはもう最初に叫んでおきたい。「時に愛は」と「輪舞曲〜Revolution」と「絶対運命黙示録」が流れた時はホントもう感情がゴチャゴチャで号泣ですわ。そしてハッピーーーーエンド。めちゃくちゃに熱くて超ハッピーエンド。最高。

ちゃんとした感想文(始まり)

この作品「少女革命ウテナ〜アドゥレセンス黙示録」(1999)は
あの日本アニメ史に燦然と輝くアニメシリーズ「少女革命ウテナ」(1997)
唯一の劇場版作品である。

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「少女革命ウテナ」(1997)
原作「ビーパパス」 監督・幾原邦彦


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「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録」(1999)
原作「ビーパパス」 監督・幾原邦彦

※画像引用(ヘッダー) dアニメストアより

あらすじ
全寮制の名門鳳学園に転校してきた、天上ウテナ。ある事件をきっかけに、志高く生きる決心をし、その決意から男装するようになった少女。「薔薇の花嫁」と呼ばれる謎めいた美少女、姫宮アンシーと出会った事をきっかけに、ウテナは「世界を革命する力」を奪い合う決闘ゲームに巻き込まれる。(Fimarksより)

この劇場版は、「ウテナ」世界の再構築のようでもあり、直接の続編のようでもあり、並行世界のようでもある、一見特殊な立ち位置の作品。なのであらすじは大体(大体というところが重要)アニメ版と一緒。
感触としては「魔法少女まどか⭐︎マギカ劇場版[新編]叛逆の物語」に近いかな?

画像3

※画像引用 「劇場版まどか⭐︎マギカ[新編]叛逆の物語」公式サイトより

「あれ?この世界、一からやり直ししてる……?」と思わせといて完全に繋がってるけど、違うIFの物語としても読み取れる、アレ。アレですよ。


(ていうかウテナ見る前にシリーズと劇場版を見たので分からなかったんだけど、
そもそも叛逆の物語に連なるアニメシリーズの構図からしてウテナぽい………。
ほむらちゃんの情念によって相手を助けようと何度も物語を繰り返したり、助けられた者が自分を助けて消えてしまった相手を助けようとする逆転の構図とか、魔女結界のあのモチーフだらけの映像とか、ぶっちゃけ本編も劇場版もかなりウテナ論法に則って物語が作られていると思う……それだけウテナがアニメ、特に少女達が主役となるアニメに伝えた影響が大きいかが分かりますね……両作品見返してからまたちゃんと考えてみたい)

閑話休題。つまりこの劇場版は単体でも作品全体のテーマを完璧に描ききっているのだが、原作アニメシリーズを視聴する事によってこの作品は真に完成する作品だということである。
しかしそうは言っても、大体のアニメ劇場版がシリーズ視聴を前提としているが、これはストーリーの前提知識や演出の特異さから見ても一見さんお断り度がかなり高い(劇場版ではすぐ退場するキャラがアニメだとメチャクチャに重要な立ち位置を占めていたり、唐突な出来事がアニメで理由づけられていたり、例の車など)

しかしシリーズを見てからこの作品を視聴するとえげつないくらい感動する。
ホントに。
そしてこの劇場版を視聴してからアニメシリーズを視聴すると、またまた新たな発見と情報の補完がなされている事に気付くという、べらぼうな劇場版なのだ。


(アニメシリーズを全話見た上で劇場版を見た方に向かって)例えるなら、
アニメ版「少女革命ウテナ」が自我に目覚めてから思春期への突入で、
最終目的が「ビーパパス=大人になる」であり、
まさにこの作品はその二つを結ぶ「アドゥレセンス黙示録=思春期の終わり」を描く、重要な立ち位置にある作品だと考えられるのだ。

次回からは箇条書きで劇場版との比較、気になった点、考察をしていこうと思う。
公開されてからの20年間でこの傑作は何百、何千と考察されてきただろうから、
私が足りない脳で考察したことが何年も前に当然の事として発表され、共通認識になっていることもあるだろう。というかそれにしかならないと思う。5000番煎じくらいにしかならない。

でもやりたい。やってみたい。
カットが変わるごとに一時停止して、予想や考察や感想をノートに書き込んで、
自分の足りない頭で考察をして、それをここにまとめてみたい。
そう思わせてくれる作品には沢山出会っているが、いつも後回しにしてしまう。
しかし今回はアニメシリーズと続けて「ウテナ」という物語を、もっともっと深くわかった気になってみたい。そう思ったので、こんなシリーズを作ってみた。


至らないとは思いますが、先輩方、よろしくお願いします。




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