本に書かれた内容を、アレンジして使ってゆく────『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』について
前回の記事で「心理的安全性」について触れました。
Webで心理的安全性について調べているうちに、偶然この本を見つけました。
筆者のピョートル・フェリークス・グジバチさんは、Googleで人材育成に携わり、活躍なさった経歴をお持ちです。
Googleは、働き方を改善するためにさまざまな研究を自社で行っているのですが、その中でも、どのようなマネージャーが良いマネージャーであるのか、を調査した「Project Oxygen(プロジェクト・オキシジェン)」と、効果的なチームの特徴を明らかにした「Project Aristotle(プロジェクト・アリストテレス)」について、この本の中で紹介されています。
(筆者のピョートルさんはその後Googleから独立し、ご自身で会社経営をなさっているのですが、その会社でのチームディベロップメントのエピソードも入っているので、事例がかなりたくさん載っています)
読んでいて、いつも自分が経験しているのとはまったく別の世界が開けてゆくような気持ちになりました。
「こんなことをしたら、叱られるんじゃないか」とか、「目立つことをすると、自分のいないところで悪口を言われるんじゃないか」とか、実際にはどのくらい起こる可能性があるのかわからない事に怯えて、それだけで気持ちが萎縮してしまって、仕事をするエネルギーが小さくしぼんでしまう。そういう経験が、私にもありました。
こんなふうに萎縮しないで、もっとのびのび仕事ができたならどんなにいいだろう。
ただ困ったことに、自分の立場はマネージャーではないし、また、私の職場でこの本に書かれたテクニックをそのまま使うことはできません。
うーん、と悩んで、二週間くらい本とにらめっこしていました。
「マネージャーという立場でなくてもチーム内の心理的安全性を高めることはできるし、やり方はどうあれ、自分とチームメンバーの心理的安全性が高まれば、ストレスが少ない状態で仕事ができるのではないか」と思ったのはいいけど、どうしたもんだろうか。
でも、悩んだ甲斐はありました。
結局、その後、こんな良いことが起こったのです。
■他のチームメンバーを不安にさせない工夫をするようになった
【工夫その1 チャンスを逃さず、雑談するようになった】
リモートワークになると、ほとんど直接、会話をする機会がありません。
黙々とそれぞれ、仕事に取り組んでいる状態になります。
唯一、Skypeで電話をして話す機会があるのは、社外のお客様にメールする時のメールアドレスを、Wチェックするときぐらいです。
私はかなり雑談が苦手なのですが、電話ならば、相手の表情も見えないので「よし、がんばる!」と決意しました。
結果、緊急事態宣言が出ている間に見たアニメの話とか、前にどんな仕事をしていたのかとか、今夜の晩ごはんは何にするかとか、ほんとに話題がないときは、今日は暑いねとか寒いねとか、そういったことを話してみたりしました。
(おかげで、1分とか2分とかで超コンパクトに雑談をする技術が身につきました。仕事中だから、長話はアカンですよね……!)
【工夫その2 他のチームメンバーを手伝う機会を探すようになった】
ときどき、ご家庭の事情(子供の授業参観や、進路相談会など)が重なって、2名くらいお休みする日が続いたりすることがあります。
そんな時、みんなで手分けして仕事を処理してゆくのですが、処理が早い人がたくさんの案件を抱え込んでしまうのです。
その人でなくても代理で仕事が進められそうな案件は、手伝えることをSkypeの文字チャットで伝えるようにしてみました。
内容が意外と複雑だったりして、なかなかスムーズに引き継げることが少なかったりするのですが、それでも、手伝いを申し出てくれる人がいる、というのは、気分的に楽になるようです。
(手伝いを申し出たあと、なんとなくその人が元気だったりするので、良いのではないかな、と思うのです)
【工夫その3 ひらがな多めでチャットするようになった】
ばりっと公式の、ちゃんと話さなくてはいけないタイムラインと、もっとカジュアルなタイムラインを使い分けているのですが、カジュアルなタイムラインで、ひらがなをよく使うようになりました。
「りょうかいです!(*'-')ゞ」とか、「よろしくです~!」とか、「かしこまりです!」とか。
仕事中なので、あんまり顔文字は使わないようにしていますが、ときどきは入れてみたりしています。
ひらがなのほうが、やわらかい印象になるし、話していてみんな楽しそうなので、けっこう良さそうな感じがします。
■最後に
「心理的安全性を高める」と表現すると、ちょっと身構えてしまうのですが、実際には、みんなが不安にならないよう、また、リラックスして取り組むことができるような細かい気遣いをする、ということなのかな、と思いました。
他にももっと細かい工夫が、毎日仕事をしていると生まれてきたりするので、ちょこちょこメモをして、仕事中にすぐ見返せるよう、ノートにまとめておこうかと思います。
やってみて良かったことでも、日々の繁忙に押し流されて、忘れてしまうことってあったりするので……。
これからも、ときどきこのご本(『世界最高のチーム』)は、読み返してゆこうと思います。
緊急事態宣言で自宅からリモートワークになった時に読んで、とても心が前向きに、明るくなったご本でした。
ピョートルさんのご本は、他にも数冊拝読したのですが、心が明るくなるご本が多いように感じます。
何度も読んで、実際に、自分の職場で役立ててゆけたらと思います。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました!
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