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現実感難民のはなし | エッセイ

今回はエッセイです。

胡蝶の夢ではないですが。


「現実感」というものが、わたしにはいつもちょっとだけ、足りていない気がするのです。特別な非日常しかり、ありふれた日常しかり。

これはわたしが高校生ぐらいのときからずっと抱えている悩みでありまして……。なんのこっちゃと思っている人も多いと思うので、説明します。

ひとことで言うと、体験したことが記憶に残らない。友だちと遊んだり、旅行に行ったりとかいう経験が、そのときはもちろん楽しいのですけれども、帰ってきて数日も経つと、「あの体験は本当にあったことだったかしら」「夢で見たわけではなかったかしら」と不安になったりするのです。最近ではもっと酷くて、日常で会話したことも、「あれ? 夢とごちゃごちゃになってはいないかな?」と不安になって、ついボロが出るのが怖くて深い話をするのを躊躇っちゃったりします。これは結構深刻で、そのせいでコミュニケーション障害が加速している節があります。

いろいろ原因は考えてみました。

ひとつめ、単純に記憶力が悪い。これはすぐに除外しました。記憶力がいいほうでは決してありませんが、雑学は一度聞いただけで結構覚えるし、一般人と比べて飛び抜けて悪いことはないだろうと思ったからです。

ふたつめ、経験に対しての興味が薄い。これもすぐ除外。何か月も前から楽しみにしてた旅行でも、どれだけ楽しかったと満足した経験でも変わらなかったからです。

みっつめ、ほんとうの夢のほうに現実感がありすぎる。これはあるかもしれません。わたしは明晰夢(夢であると認識したまま見る夢)をほとんど見なくて、現実にありそうなシチュエーションの夢も、ファンタジックな夢も、大体これが現実であると疑いなく見ています。ただこれが原因の場合、対処できることがほとんどなくなるんですよね……。夢も見ないでぐっすり眠れる方法は手当たり次第に試しましたがあまり効果はありませんでした。

何か脳みその病気なのかな、と本気で考えたことさえあります。おそらくまだ病名がついていない類いの。忘れないようにメモを書いたり、写真に撮ってみたりということも試しましたが、「経験しなおす」ことができるようになっただけで、現実感そのものは変わりませんでした。今は結構お手上げの状態です。

あまり似たような悩みを聞いたことがないんですが……。「私も!」とかいうひと、いますか? いたら是非コメントしていってください。アドバイスできるよ! ってひともコメントよろしくお願いします。本気で悩んでいるので……。

ということで、今回はわたしの現実感のない現実についてのエッセイでした。

サポート……お金もらえるの……ひええ って感じなんですがもしサポートしたい方がいらっしゃればとてもありがたく思います👼 貯まったら同人誌とか自費出版とか、本として形にすることを考えようかと思います。