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2021年6月末。母を連れて病院へ行く。

とにかく、明るく振舞おうと必死に話す。
母も同じように明るく振舞う努力をする。


検査結果とこれからのこと


CTの結果は、転移なし。遺伝性ではない。但し多発性。右胸1か所だと思っていた癌は、目視で3つもある。もし、遠隔転移があったら、ステージ4となり、延命治療になるが、現時点では大丈夫であろう。
※2023年4月現在も転移はなく、余命は宣告されていません。

しかしながら乳癌は、なった時点で全身にガンが散らばったと考えられ、見えない癌が全身にあるだろう。だから、全身にアプローチするために、抗がん剤を打ち、良い細胞も悪い細胞も全部叩きまくりまくる治療をするべきだと主治医から言われました。

乳がんのタイプ


乳がんには種類(タイプ)があり、私はトリプルネガティブという、名前からしてめんどくさそうな名前のサブタイプでした。他には、ルミナルAタイプ型、ルミナルBタイプ型、ルミナルHER2型、HER2型とあります。トリプルネガティブは、ホルモン受容体(AとB)も陰性、HER2も陰性で3つの陰性だから、”トリプルネガティブ”と呼ばれています。つまり、ホルモン療法も分子標的療法も効かない、抗がん剤しか治療方法はないというサブタイプです。乳癌全体の約15%がトリプルネガティブです。

dose-dense 療法(略してDD療法)


さらに私の場合は、進行度が早く、悪性度も高いと診断が下り、キツイ治療(DD療法)が良いだろうということになりました。DD療法とは、dose-dense 療法の略称で、通常は3週毎に抗がん剤を打つのですが、それを2週毎に短縮して8サイクル投与する治療法です。つまり、耐えられるギリギリを狙って抗がん剤を打ち込んでいく(濃くする)という治療。これをやると、好中球減少症(白血球がすごく下がる)を引き起こすリスクが高いため、ジーラスタという注射を抗がん剤を打った2日後に打って、白血球を維持します。

説明を受けて、転院へ



主治医からは、この治療はとてもキツイので、覚悟をしてほしいと言われました。この治療をしないと、死にますよとは言われませんでしたが、直接的な表現をするならば、DD療法で進めないと、手術してもすぐ再発して早いタイミングで死にますよということなんだろうなぁと、雰囲気から読み取りました。

キツイ治療のため家族のフォローが必要になってくると言われ、ふと、横にいる母をみると、平常心を保つのに必死の様子でした。

親に迷惑をかけてはいけない。
周りに頼れるものはいない。
頼れるのは自分だけ。

淡々と説明をする主治医だけを見て、私は自分の平常心を保つことに集中しました。そして、今いる病院では、DD療法はできないので、どこか別の病院へ行ってほしいと言われました。転院先は自分で調べるようにと言われ、私は大学病院に転院することを決め、紹介状を書いてもらいました。

私はシングルマザーだから、私がしっかりしないとと覚悟を決めました。


※2023年4月現在は、一通りの標準治療を終え、元気に働き、子育てをし、学業に励んでおります。



お気持ちありがとうございます。娘と元気に楽しく生きていくために使わせていただきます。