佐塚について④
【佐塚について_04】
https://camp-fire.jp/projects/view/392303
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僕の事を知ってもらおうと『についてシリーズ(佐塚真啓)』と称して毎日投稿しているのですが、それならば「私は」と自ら語る視点と、「彼は」という他者から語ってもらう視点も必要だ!と思い立ち、僕の事をよく知ってくれているであろう友人に、唐突に『佐塚について』僕を知らない人に僕を紹介する何か書いてくれないかとお願いしてみました。
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『佐塚について④』
証言:ともちゃん(永畑智大)
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「天才の証明〜来ました令和の孫悟空〜」
サツカにまつわるエピソードをひとつ紹介したいと思います。 あれは7、8年前、大学の共通の友人の結婚式でのことでした。 サツカは仕事があり出席できませんでした。出席できない友人たちはビデオレターでお祝いのメッセージを伝えました。 留学したドイツからだったり、大学の研究室からだったり、新築の家のリビングからだったり。
何本かビデオレターが上映されて、これで終わりかな?と思っていたら、プロジェクターに繋いだパソコン周辺で友人達が何やらあーだこーだ やっています。気になって見てみると、サツカのビデオレターの音声がどうやっても出ないそうで、 モニターには身振り手振りで熱弁するサツカがサイレントで映し出されていました。そこにいた友人達は映像を作ったりプロクラムを組んだりパソコンにはめっぽう詳しい人達です、そんな彼らの叡智を集結してもサツカのビデオレターの音が出ることはありませんでした。 そして時間もなくなり、ビデオレターはそこにいた2、3人が見ただけで上映されることはありませんでした。
その後、結婚式は順調に進み僕も似顔絵を渡し、記念写真を撮って、2次会に行って尾崎を歌って帰りました。
数日後、サツカにあって結婚式どうだった?という話になり、僕はビデオレターのデータが壊れてて音が出なかったよと伝えました。 するとサツカは「え?あれ、もとから音入ってないよ」といいました。何で?と聞くと 「ぼく、音の入ってない映像が好きで、あれ喋ってる事もデタラメなんだ」と言いました。思わず、それどんな感性?と聞きましたが、音のない映像で人が動いたり喋ったりしてるとなんか不思議な感じがしていい、という事以外よくわかりませんでした。
ここにサツカマサヒロの天才性があります。
サツカはどんな時でも、美術について、言葉について、宇宙について、を考えています。虫を採って来た少年のように、どんな時でも素直に面白いと思ったものをポンと見せる事ができます。簡単なようでなかなかできる人はいません。
一般的には結婚式のビデオレターとは、出席できない理由をにおわせながら、昔のおもしろエピソードを簡潔に話して、祝福のメッセージを述べてから手を振って素早く切り上げる、というのがルールです。自分を表現する場ではありませんし、見て感じた不思議なコトを発表する場ではありません。結婚式場で会費のもとをとるためにバイキングでがっついてる時に、そんなアイデア以前の純粋なものを見せられたらショックで立ち直れなくなります。でもそれができるのがサツカなのです。
だいたい同じ時期を大学で過ごし、卒業して社会の荒波にモミモミされ泥水を飲んだはずなのに、サツカだけ何者にも染まらない真っ白なキャンバスなのです。理由は謎です。サツカの好きな作家は鳥山明です、僕も小学生の頃好きな作家は水木しげるでした、でも大学を卒業する頃にはデ・クーニングになっていました、大体の人は微調整するものです。でもサツカはずっと鳥山明です。よく考えると悟空に似ています。
悟空が今の社会で生きるのは大変です。
以前駅前で偶然、辺りを見回しながら目をギョロギョロさせ獲物を捕まえるような感じで歩いてくるサツカを発見しました。なにやってるの?と声をかけると「散歩!!」と答えました。どんな新米警官でも職務質問すると思います。見るからに不審者もしくは危険思想の持ち主でした。
そんなサツカが絵本を出すそうです、応援しましょう。
(永畑智大)
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