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風邪だと思ったら死にかけていた話

1月30日、歩いて訪れた総合病院で僕は命の危機を告げられた。
一応、一週間前から症状自体は出始めていたものの元々体調不良に慣れてしまっていたこともあり、そこまで心配してはいなかった。
とはいえ、改善の傾向もなく、薬の効きも薄いことから持病と併せて拗らせてしまったのかなぁくらいの認識で確認の電話を入れた後に普通に歩いて病院を受診した。
今思えば、真っ赤な血便が出ていたり、唾液が全く出なかったり、物を食べることが困難で具なしの味噌汁で凌ぐようになった段階でデカい病院に行くべきだったと思う。
病院を訪れると何か対応がおかしかった。お世話になったことのある方々は知っていると思うがでかい病院というのは大抵無茶苦茶待つ、それがほとんど待たずにスムーズに個室に案内され、それほど待たずして医者が来た。
無論、今の情勢下、熱発していることを警戒されたということもあると思うが、一応インフルエンザも新型コロナも検査上はクリーンであることは伝えてある。何より、電話の段階では隔離措置の説明などなかったのだ。この辺りから何かがやばいのではないかと感じ始めた。
真っ先に血液検査が行われ、結果は炎症値、CRPが34、普通に命の危険がある数字であるらしい。他の数字も軒並み悪かったらしく、一旦帰宅して準備をするなんて余裕も与えられずに緊急入院と相なった。
入院が決まり、手続きを待つ間に気分が悪くなり見たことのない明るい黄緑色の吐瀉物を吐いた。思えば、我が体なりにタイミングを選んだというかなんというか潰れても大丈夫なところまでなんとか持ち堪えてくれていたのかもしれない。
そこからしばらく波はあるものの概ね最悪の体調だった。圧倒的体のだるさに全く下がらない熱、全身が痛くて寝ているのも起きているのも苦痛、唾液が全くでないので30分に一度は口の渇きで起きる。そのくせ食欲だけはあるので、退院したら何を食べるかだけを考えて絶食に耐えた。数字は良くなっていると医者は言うが、本人からすれば何がよくなっているかわからず、苦痛であるはずの食欲だが、むしろ食欲があることだけが生への実感、希望と言える状況であった。この状態は2週間以上続いた。
入院した当初は何らかの治療が行われて、すぐに改善へと向かうものと思っていたが、治療の方もなかなか難しい状況らしく、絶食、抗生剤、栄養点滴、痛み止めと直すためというより現状を悪化させないようにするような治療ばかりで、ひたすら検査のために血を抜かれ、体を切られて検体を取るという生活で、これもかなりメンタルに来るものだった。正直二度としたくない。
現在は3週目に突入し、食事も始まり、症状の方もほぼ唾液が出ない以外はほとんど健康体と言っていい状態になっている。人から勧められて書いたものだが、もはや他人に見せるべきものとは呼べないような仕上がりとなってしまった。とりあえず言えることとしては、不健康に慣れてはいけないということだろう。僕は先述の通り世間的にはやばい状況なのに対して舐めプのような対応を取ってしまったが、救外で待たされたくないのなら救急車を呼んででも来院するべきであったということだ。
不健康なら不健康なりに自分の体に敏感であること、体の不調に慣れていても世間的にやばい状態ならとっととしかるべき対応をとることということは意識していきたい。

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