マガジンのカバー画像

ならいごとの旅

42
世界の小さな村を訪ね、保存食や手仕事など昔ながらの知恵を学ぶ旅の記録
運営しているクリエイター

#中国

いまどきのチャイナ(4)「無用」のデザイン

ファッションブランド「無用」のショールームで働く友人の案内で文化創意圓77へ。 発起人はもともと高名なデザイナーであった馬可さん。ファッション業界に疑問を抱き、しばらく活動を休止して、農村を旅する。今や見捨て去られつつある「無用」のものを探しに。 北京のショールームは彼女のコレクションを集めた生活空間のミュージアム兼ショップになっていて、「無用」の手仕事が現代に蘇る。建物は「テーマ展示」「家」「真味 Real Food」と3つに別れ、「家」に展示される洋服や生活用品等、1点

いまどきのチャイナ(2)セキュリティチェック

これ、結構めんどくさいのですが、電車、地下鉄の全ての駅、バス乗り場に入るにも全部荷物チェックがあり、その度X線を通さないといけません。 地下鉄乗り場なんて、混んでるし、並んでるし。というわけで、これがめんどくさいからか、中国人は、カバンを持たず、手ぶらで携帯だけ持ってる人が多いのです。ほぼキャッシュレス生活で、財布もないから、手ぶらでいけるのでしょうか(?)。カバンがないと、セキュリティチェックのために列に並ばずにすみ、移動がとても快適です。 そして、高速バスや電車の駅で

いまどきのチャイナ(1)キャッシュレス社会

北京でのリモートワークガイド業にとって、8月と1,2月は閑散期。年3ヶ月は旅をしたり、リモートワークしてます。去年は台湾3回、タイ1回とステイしてました。今年は、8月いっぱい、北京でリモートワーク中。 さて、10年ぶりの大陸中国です。翻訳やライターのお仕事しつつ、中国語の授業に出てみたり、若手起業家やら、有機農家やら、面白い人訪ねてみたりしてます。 古民家リノベやりすぎと言われるくらいブームだったり、シェアオフィスやオーガニックキャンプ、山荘の体験型茶室、発酵のワークショ

+11

岩茶のふるさと武夷山を尋ねて

【中国フードツアー#05】武夷岩茶を学ぶ壁のない"暮らしのミュージアム"

たまに同行者募集してます食の旅。発酵食品や農家、陶芸家、尺八の演奏者など訪ね、茶園に泊まり込み、村の人たちと語り合い、飲み明かし(茶を)、全国から集う中国の茶業関係者たちとともに岩茶の合宿クラスを受ける。そして、岩茶のふるさとと言われる武夷山の岩山に登ってきました。 壁のない暮らしのミュージアム"無壁博物館"の活動大紅包評茶会での金賞農家でもあり、「壁のない暮らしのミュージアム」を提唱するメンバーでもある応紅さんの農場で3 日間滞在し、岩茶について学んできました。 「壁の

【中国フードツアー#04】福建客家土楼で学ぶ食の知恵

たまに同行者募集している食をめぐる旅。客家土楼編です。 参加を検討してくれていた方はこれまでにもあったのですが、なかなか都合が合わず、今回は初めて日本から同行者が来てくれました!! 客家の保存食が面白い。台湾に通っているときから、本場の客家の食のことを聞きたくてようやく実現。土楼に泊まり、糯米の酒を作ってる酒坊を訪問してきました。 土楼はアパートだと思っていたけど、むしろ街でした。 最大600人住んでいる土楼もあって、長がいる。みんな一族なのだ。 4階建になっていて、

中国で金縛りにあったら中国語だった件

中国で金縛りにあった。 関空閉鎖による帰国難民問題でぐったりして考える余裕もなく空港近くの安宿を適当にとった。 するとですよ。テレビに出てきそうな「ヒュードロドロドロ〜」って音がどっからともなく聞こえた。窓がなく真っ暗で、天井にはヒビが入っていた。疲れてたので、部屋を変えてもらう気力もなく、そのまま寝たら金縛りにあった。 一年に数回くらいなのですが、金縛りになると色々見えるタイプなのだ。日本では、子供達のかごめかごめの歌声が聞こえたり、女の人が窓から入ってきたりするわけ

【中国フードツアー#03】お茶に酔う!馬連道究極のお茶ツアー

3000軒のお茶関係店舗が連なる「馬連道茶城」 朝から約6時間、ふらふらになりながら15種類の茶を飲み続けるという究極のお茶ツアーに参加してきました。 茶馬古道が茶を運んだ道なら、「馬連道」は全国の茶が集まる集結地。いわば、「茶の築地市場」だ。約3000件の茶問屋、茶菓子、茶道具、パッケージ屋さんまで、茶に関するあらゆる店がずらりと並ぶ路地は圧巻。 もちろん、一人でも回ることはできますが、つてが無いと、もはやどこに入って良いかわからない。しかも、5階建ての同じような問屋の

【中国フードツアー #02】茶馬古道の山中で菌ハンターに出会った

今、雲南はキノコラッシュ。キロ8000円ほどになることもあるのだとか。 中国語でキノコを「菌子」といいますが、「良い菌あります」という看板を見かけたらそれは菌ハンターのお家。村のハンターたちが早朝から籠を背負って山へ出かけていくのです。 たいがい、菌ハンターはバイ族のおばあちゃん。村人は子供でもキノコを見分けられるという。菌ハントへ連れて行ってもらいました。 標高2000mで早くも息切れし、付いてゆくのに精一杯でした。 途中であったばあちゃんたちは、早朝から山のてっぺ

【中国フードツアー #01】 白族のおじい、おばあに学ぶ保存食の知恵

オランダの農大在学中、半年間ブータンの農村調査に携わったことがきっかけで始めた小さな村の持続可能な暮らしを学ぶ旅。毎年、数回、どこかの村へ聞き書きに出かけています。今年はブータンにいた時からずっと行ってみたかった雲南省へようやく行くことができました。 発酵食をテーマに白族のじいちゃん、ばあちゃんに聞き書きしながら料理を習う。干しチーズ、発酵パン、豆腐よう(こちらでは毛かび臭豆腐の油漬け)、豆豉、腌菜、などなど一緒に仕込みました。 なぜ雲南へ? 中尾佐助さんの「照葉樹林文化

内モンゴルの草原を駆ける

馬に乗った。と言うか、駆けた。 「ちょい浮かせて、やや前傾姿勢で。」 くらいしか事前説明なく、いきなり駆ける。 不要跑啊啊啊〜!駆けること小1時間。 给我站住!慢一点儿!叫び続けるがどうにも止まらない。 怖いと言うより、痛い。どこに力を入れて良いかわからないので、無駄に力が入ってるのだろう。しかも、標高2000mを超える草原では、駆けると息切れするのだ。 内モンゴルでは、女子も3歳から馬に乗ってるそうな。日本人が自転車に乗るより早い。 仔馬は繋いでいなくても、親馬の

いまどきのチャイナ(3)オーガニックマーケットで発酵ワークショップ

茶飲み仲間がオーガニックマーケットで働いているというので見に行って来ました。 2010年に始まったオーガニックマーケットは、今や生産者約50名になり、開催数は500回を超え、利用者は年間約80万人だとか。北京市内では、曜日ごとに3箇所あり、いろんなワークショップやトークイベントが行われているようです。 さっそく、発酵グループに入れてもらいました。納豆や、豆腐ようなどなど、農家さんの野菜を使ったいろんな講座がマーケットで受けられるのです。 今日は、泡菜を作ったり、コンブチャ