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アンメットある脳外科医の日記/完走感想

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じわりと涙が出るような作品だった。
はじめはどう展開するのか、病院を巡るマネーゲームかと思いきや
心を揺さぶられる見応えのあるドラマでした。

知らない原作でしたが、ストーリーが良いのだろうか。
ドラマとしての完成度で言えば、杉咲花と若葉竜也が最大のポイント。
この二人でなければならなかったと思わせてくれた。
何より台詞のない間に託された芝居が素晴らしい。これぞ芝居ですね。
喋らない時にこそ、視聴者は気持ちを汲み取ろうとする。

伝える ということが何かを追求しているように思えた。
千葉雄大、野呂佳代、岡山天音も二人に引っ張られたのではないか。
特に千葉雄大は役者としての扉がバーンと開いたかのようだった。

第1回では若葉竜也の芝居が映画に寄りすぎていて見づらい気もしてた。
杉咲花もそうだが、実は滑舌がいいわけではない。むしろ悪い。
でも、だからこそ出てくる言葉を聞こうとしてしまう。

オープニングで糸で顔を手繰り寄せる演出が
最終回でこんなに響くものになろうとは思わなかった。
原作があるからこそだろうけど、気持ちの良い回収だったなあ。

アンメットの消し方はとても独特で、誰もが考えつきそうだが
その頭の柔らかさと、優しさにグッと来ました。

杉咲花と若葉竜也はいいコンビだなとつくづく思った。
このタイプのドラマは疲れるばかりであまり好きではないのだが
突き詰めてくれるとやはり「いいものを見せてもらった」と思う。

「アンチヒーロー」と「アンメット」のツートップだった今期。
「9ボーダー」がそのあとに続く形になったのが僕の感想。

「スーパー弁護士」「スーパー脳外科医」「風呂屋の娘」
結局は人間の奥底にある「愛」というものをきちんと描くかどうか。
大仰なことではなく、そこにある「愛」を大切にすること。
そういうのを僕は求めているんだろうなあ・・・。

逆に言えば、価格高騰、戦争、金持ち優先の社会、人との繋がりの減。
そういうのが日常になってしまっていて「愛」に枯渇しているのかも。
こんな時代だからこそ、日々を愛し、隣人を愛することが大事だな。
知らない人にも優しくしなくちゃと思うのであった。

もっともっと暑い夏が来るわけですが
皆さんもイライラせずに。
僕は電車やエレベーターで一緒になった人にも
優しく穏やかでいられるようになりたくなりました。

さて。夏クール!
面白い作品は出てくるのでしょうか!!

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