「凪のように穏やかに」(1巻)|<創作大賞2024参加>
あらすじ
2011年、未曽有の災害となった東日本大震災。石巻の漁師・織部治一は妻・京子と娘・未来を津波で奪われた過去を持つ。石巻の記憶を振り払うように、東京で魚屋を営む先輩・杉浦友蔵、典子夫妻を頼り移り住み10年が過ぎていた。心のどこかで妻と娘が生きているかもしれないと思いながらも〝彼女たちを見捨てた”自分を責める日々を過ごす治一。そんな治一の背中を見て育った友蔵の息子・カケルは、自分の生きる意味や夢を持つことができずもがいている。未来が生きていればカケルと同じ年頃だ。魚屋の