店長に嫌われる
みたかの小さなプリン屋さんがいかに失敗したかを毎回400~500字で綴るシリーズ『プリン屋開業失敗ものがたり』です。ノンフィクションよ~
前回までのお話はこちら
このシリーズも7回めとなり、ついに悪役的な人物が登場する。
ドリンク屋の店長である。
店長は20代の女性だったが、私はたぶん嫌われていた。なんでそう思うか?
名前を呼んでくれないのである。
名前を呼ばないでどう呼ぶか?
私は店長から「お母さん」と呼ばれていた。
おかあさん。おかーーさーーん。
念のために言うが店長は私の子どもではない。我が子以外からお母さんと呼ばれたのは初めてのことで面食らった(死語?)。他人にお母さんと呼びかけていいのは毒蝮三太夫だけなのに・・・。
「同じ名字の人が2人いるから、区別するためにお母さんて呼びますね~」という謎の理屈で「お母さん」と呼ばれていた。
同じ名字のもう一人の若い子のことは名前で「〇〇ちゃん」と呼んでいたから私のことは名字で呼んだらいいのにと思ったが、お母さんだった。
お母さんと呼ばれて嬉しかったか嬉しくなかったかといえば、すごくいやだった。どうしてでしょうね。大学院に入り直して“呼び名とアイデンティティとフェミニズム”とかの勉強でもしたろか。
『嫌われる勇気』というベストセラーがある。そんな勇気を出してもいないのに嫌われた。
どうやら店長が理想とするおしゃれなお店には私はふさわしくない存在だと思われてたっぽい。
つづく
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▼こちらは別の店でも店長に嫌われた話。
嫌い嫌いも好きのうちって言うからね~♡
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