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母性って何なん?

今日も鼻歌を歌うような調子で書いていこうと思います。

子どもが生まれたら母性は勝手に出ると思っていました。子供の頃から子供が苦手だったし子供欲しいと思ったことなかったけど、妊娠とか出産て、ものすごいものすごそうだからきっと神秘の力が働いて母性がじょわじょわ出てくると思っていました。

甘かったです。

ぜんぜん出なかったです。

びっくりしました出なくて。

まず妊娠が判明して私泣いたんですよ、おいおいと。恐ろしくて。この体の中に別の生命体がいる……パラサイトイブじゃん!てなって。当時26歳十分大人だったのに。ドラマなんかだと妊娠が判明すると嬉しくなるかヤバいと思うかの2択なのに、私はただ怖かった。立ちすくんでいました。とらえどころのない謎の物体の存在と押し寄せる育児という責任の重さに。荒れ狂う海にちょびっとだけ出てる氷山の一角の上に片足で立ってるぐらい不安定で怖かった。ひとしきり泣いた後、神秘の力が働いてお母さんらしくなるかなと思ったけど『赤ちゃんに編む靴下』の本買ってもいっこうに編みたくならないままに月が満ちました。

出産したら母性出るかなと思ったけど出ず。

3か月経てば母性出るかなと思ったが出ず。

1年、3年、10年が経ち、

なんと20年経ってしまいました。めでたしめでたし━━。

神秘の力、なかったーーーーーー。母性出ずじまいだったーーー。

母性出ないままに子どもは3人になりまして、転勤族、全国を漂流しながらどうにかみんな育ちました。さあここで検証してみましょう!

元々私のおなかの中にいたパラサイトイブの皆さんに家族ラインで問い合わせてみました。

若者言葉で「難しい」ということですね。

そう、現実はいつも予想の斜め上。私のクエスチョンに「ない」で反応されてオチにしようと思ったのに、意外にも母性とはなんぞやという根本的な話になり父親も巻き込む白熱した議論になってしまいました。家族よ、軽はずみな質問してごめん。

少なくとも私が言えることは、私は母親らしさの呪縛にがんじがらめになっていただけで母性なんてものはメディアや私たち個人個人の心が作り上げた共同幻想であって実態のないものであり、自分はお母さんぽくないと悩んでいる人がもしいたらそんなの全然関係ねえ(小島よしお召喚)から大丈夫。子育ては1日1日が一人の人間である子どもとの取っ組み合いで、靴下編めそうな雰囲気の人だからってできるものではないのです。どっちかといえば相撲習った方がいい。いやそれはわかんない。

ママらしさに限らず女らしさ、男らしさ、子供らしさ、たくさんのらしさがあるけど「らしさ」に苦しめられるならそれは全部ウソだと思った方がいい。(らしさにすがったり子どもにらしさを求めるのもやめたほうがいい。)

自他ともに認めるいわゆるママらしくなかった私でも、“むずみ”を使いこなせるほどの人間をどうにか育て上げることができたのですから、

以上です。

▼子どもたちがバブちゃんだったころのエピソード。育児に役立つ話じゃないけど面白いから読んでみてはいかがでしょうか。

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