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つまり、佐藤の本棚。

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今まで読んできた本にまつわる「記憶」の記録です。
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#小説

モモ(ミヒャエル・エンデ)あらすじ解説

ミヒャエル・エンデ作「モモ」のあらすじを解説した動画を公開しました。はじめて読む人も、ひさしぶりに読む人も、読書を楽しむきっかけにしていただけたら幸い。 内容 ・モモのあらすじ解説 「第一部 モモとその友だち」から「第二部 灰色の男たち」まで ・表紙のイラストから、作者の世界観を楽しんでみる 他 講師【佐藤のプロフィール】 広告コンテストの入選をきっかけに、教育業界からコピーライターに。「日常の何気ない瞬間から幸せを拾い上げる文章」と評価を受ける。起業歴19年の経験を活用

はじめての「夏目漱石」おすすめの3作品【坊っちゃん・こころ・三四郎】を解説

自宅で過ごす時間が長くなっています。せっかくなので読書を楽しんでみませんか? 今回は「はじめて夏目漱石を読む」なら、この作品というテーマで「坊っちゃん」「こころ」「三四郎」の3作品を解説してみました。 夏目漱石、とか、日本文学、と聞くと「難しそう」と感じる人も少なくないと思います。しかし、一度その作品世界に足を踏み込むと、想像以上にひきこまれていく自分に気がつくはずです。 学生時代を振り返って文学の世界に浸ってみたい人も、お子さんに「漱石の坊っちゃんはいいぞ。まずはこれを

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芥川龍之介「芋粥」を解説【はじめての文学入門】

「人間は、時として、充されるか充されないか、わからない欲望の為に、一生を捧げてしまふ。その愚を哂ふ者は、畢竟、人生に対する路傍の人に過ぎない。(芋粥より)」 芥川龍之介「芋粥」を「あらすじ」から、登場人物の心理考察まで、読み解いていく時のポイントを、初心者の人にもわかりやすく解説します。

「本の題名」の考え方 【夏目漱石の場合】

以前、別の記事でも解説しましたが、夏目漱石作品の「題名」はシンプルで記憶にのこります。さぞ、念入りに熟考して決めるのだろう・・・と、思いきや実は「かなり適当」につけているものも少なくないようです。 今回は、個人的に気になった「2作品」を紹介してみたいと思います。 ・彼岸過迄「彼岸過迄」という題名は、その名が表す通り「彼岸過ぎまで、連載するつもりだから」が理由とのこと。内容に関係なく「執筆の日程」で決めてしまったのですね。「それって適当すぎやしませんか? ・・・いや、でも『

夏目漱石 前期三部作「三四郎 それから 門」あらすじ解説

夏目漱石の前期三部作「三四郎 それから 門」のあらすじを、動画で解説しました。しかしながら、一本10分前後の内容のため、すべて閲覧すると30分以上のボリュームとなっています。 制作者としましては「三四郎」から順番に閲覧していただきたいのですが「30分も見ていられない」という方は最後の「門」の冒頭を見ていただくと、なんとなく全体像がわかるようになっているので「ざっくりでOK」という方は「門」の動画をご覧ください。 ※いうまでもありませんが「あらすじ」なので、いわゆるネタバレ

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はじめて「夏目漱石」を読むなら、この3冊がおすすめ

夏目漱石の小説を読んでみたい!というあなたのために「3作品」を選んでみました。「文学って難しそう」「我輩は猫である、は最初のページで挫折した」人も、この3冊なら一気に読める!はず!自宅時間の有効活用の参考に、ぜひご覧下さい。

古本をめぐる冒険「性に目覚める頃 室生犀星」

最初に「性に目覚める頃」という題名を目にした時「性教育に関する内容なのか。それとも性欲に悩む主人公の葛藤を描いた作品なのだろうか」と。そして、機会があれば読んでみたい、と感じたことを覚えている。 今年の春に金沢へ旅した時、雨宝院で「この作品は、編集者のアドバイスで変更したそうです」と教えていただいたのだが、編集者の方は良い仕事をされたと思う。この題名だけでも(もちろん、すばらしい作品であることはいうまでもない)魅力が大幅にアップしていると感じる。実際に私も、こうして紹介

古本をめぐる冒険「吾輩は猫である 夏目漱石」

多くの日本人が知っている小説のひとつといえば「我輩は猫である」であろう。書き出しの「我輩は猫である。名前はまだ無い。」も、空で言える人も多いと思う。そんなにも著名な作品であるにも関わらず「読んだことがない」「あらすじさえ、わからない」という人も多いのではないだろうか。 いや、別に責めているわけでも上から眺めているわけでもない。このようなことを書いている私自身「我輩は猫である」を完読できたのは、社会人になってからだった。それまでに何度も挑戦しては、途中で挫折してしまっていた。

古本をめぐる冒険 太宰治「パンドラの匣」

太宰治といえば「人間失格」や「斜陽」を思い浮かべる人も多いかと思います。自分の場合は以上の作品に加えて「パンドラの匣」が頭に浮かびます。その理由は、本作品が地元の河北新報で連載されていた作品ということで、それとなく身近に感じるからでしょう。 そんなわけで「パンドラの匣」は河北新報版で読みたいもの。装丁も美しくモダンで所有する楽しみも感じる一冊です。 今回紹介している「パンドラの函(河北新報版)」は復刻版なのですが、奥付けもちゃんと再現されています。「太宰」の判子が、いい感

同じ星 太宰治 【読書日記 九十七冊目】

こんにちは、コピーライターの佐藤(さったか)です。私ごとで恐縮ですが、今月は私の誕生月になります。すべての人に必ず存在する誕生日ですが(当然ですね)この年齢になってくると「え?もう誕生日になるの? オレって何歳?」と、時間の流れる早さについていけず、自分の年齢さえも曖昧になっていきます。 先日、免許の更新に行ってきたのですが……、と長くなりそうなので、この話題は別のところで書いてみたいと思います。さて、そんなわけで今回は「誕生日」にちなんだ内容の作品「太宰治 同じ星」を読ん

漱石と倫敦ミイラ殺人事件 島田荘司 【読書日記 九十六冊目】

こんにちは、コピーライターの佐藤(さったか)です。今回紹介する作品は、あの文豪と名探偵がロンドンの街で出会い、事件を解決していく、ちょっと風変わりな物語です。二人(正確には三人)の会話が、リアルでコミカルで、読んでいると自然と頬が緩んでしまいます。 そして「読書日記」も、目標の100冊まで残り4冊! ゴールラインが手の届く位置に見えてきました。ここまできたら、あとは足を前に運ぶだけ。淡々と進んでいきたいと思います。 漱石と倫敦ミイラ殺人事件 島田荘司 大学生だった頃の話。

性に目覚める頃 室生犀星 【読書日記 九十五冊目】

こんにちは、コピーライターの佐藤(さったか)です。令和となり、最初の「読書日記」更新です。五月の連休に、金沢の雨宝院(犀星が生活をしていた場所)を訪問した時のことを、思い出しながら書いてみました。読んでみてください。 目標の100冊まで残り5冊! ゴールにむけて、じっくりと楽しみながら積み上げていこうと思います。最後まで、よろしくお付き合いください。 「性に目覚める頃」 室生犀星高校生のころの話。僕は「文学史」のテスト対策として、作品と作者名を暗記していた。 「蟹工船 

【読書日記 九十三冊目】 春の夜 芥川龍之介

こんにちは、コピーライターの佐藤(さったか)です。100冊を目指して更新を続けてきたこのブログも、今回で93冊目、のこり7冊です。ラッキーセブンです。だからどう、というわけではないのですが、今回も淡々と更新したいと思います。 みなさんは「自分にそっくりの人」がいたら、会ってみたいと思いますか? 見た目だけでなく、年齢も仕事も趣味も住んでいる環境も。私の場合は・・・。 春の夜 芥川龍之介会社勤めをしていた時の話。私はいつものように駐車場に車を停めて会社へ向かっていた。エレベ

【文学テスト】第一回「夏目漱石」作品名(β版)

noteに、Googleフォームが設置できるようになったので、試みに漱石の作品名テストを作ってみました。全15問。よろしければお試し下さい。 Googleフォームでテストを作ったのは初めてなので、不具合やリクエスト等あればお寄せください。 「送信」クリック後、白い画面が表示される場合は、上にスクロールすると答え合わせのページに進めます。 参考