同性結婚

 2020年はBlack lives matterの連日の報道で、その衝撃が記憶に残っている方は多いでしょう。人種差別問題は根強く、未だに解決できていませんが、その他にLGBTQの人権問題を思い浮かべる方はどのくらいいるでしょうか。同性結婚についての議論は長年されていますが、決着がついていません。
 現在、世界の28の国と地域で同性結婚は認められています。しかしG8の国でこれが認可されていないのは日本とロシアの2カ国のみです。日本でもパートナーシップ制度が広がりつつありますが、渋谷区や横浜市など、ほんの一握りの地域です。その場所に居住していなければ適用される事はありません。ようやく日本の1/4の人口をカバーできるほどに広がった現在でも1000組程度しか利用がないそうです。一般的な婚姻と比べて同性婚が圧倒的に少ないのは誰の目にも明らかです。
 LGBTQの問題は殆どの人にとっては他人事でしょう。当事者でさえ必要性を感じるのは毎日ではないかもしれません。しかし想像してみてください。最愛の人が事故に遭い、重症になってしまった時に家族であれば面会ができます。長く愛し合っている人に最期に一目会いたくなるのは当然です。そんな基本的な権利も、法的に家族と認められないのであれば保障されないのです。更に、今の法律では法定相続人になれません。遺産相続が出来ないとしたら、残された家族は安心して暮らせません。
 法改正の実現は容易ではありません。しかし恐れる必要もありません。大多数にとっては今までと変わらぬ生活が続くだけですが、必要としている人にとっては世界が変わります。大きな変化には時間がかかるのです。
 多様性を認めるのが現代社会であれば、解決の必要がある問題です。他にも課題は沢山ありますが、日本に住む全ての人が幸せになる為の一歩として変化を受け入れてみませんか。

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