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削る勇気、結晶化する美学

古田聡

ようやく暑さが和らぎ、過ごしやすい季節になりました。最近よく散歩をしながら思考を整えています。歩いているとキンモクセイの香りが秋の訪れを感じさせてくれます。

さて、今回は研修コンテンツについて。
弊社のプログラム開発をしていく中で、段々とシンプルになっていったその過程について、ぼやいてみたいと思います。
今月もいくぞー!てってれー-!

※今回論じている研修とは、コンセプチャル・ヒューマン・マインド・スタンスの領域を指します。知識や技術を伝えるテクニカルスキルのことを指していません。

▼研修で受講者に残るのはせいぜい2つ。


『研修であなたの頭や心に残ったことを書いてください』という質問に対するアンケート結果を読むと、なるほどな―、と思ってしまうことがよくあります。内容は勿論ですが、その個数。受講者に残っていることや話は1つか2つ。多くても3つくらいでしょうか。実際にあるアンケートで集計した結果、研修後にその受講者に残った要素数は、平均1.7個でした。また、『それはどこから得ましたか?』という問いでは、テキストの内容:3%、受講者同士の話:17%、講師の小話:80%でした。人によって思考や感受性が異なるので受け取り方も様々ですので、なんとなくそれはそれでわかるような気がします。

そういえば遥か昔の受験勉強をしていた時、参考書の内容というよりは章末のコラムに目を配り、その内容が結構面白くて中身を覚えていたような…。それと同じなのかもしれません。

▼研修テキストの内容は、既にネットに溢れている

そんなことを知っていながら、研修のテキストって、なんでこんなに情報量が多いんだろう、と思っていました。知識・技術系の研修ならともかく、です。心理学的な要素や学術的な研究結果なんかは、ほぼほぼネットにあり、動画もyoutubeに流れています。はっきり言えば、そこを読んでくれれば十分かな、と思う時もあります。要するに、研修で使用するテキストに書かれている内容は、既にネットに情報が落ちているので、昔ほどの価
値を持たなくなってきた
、ということです。

ここからどのように価値を見出すか、お客様からお代を頂けるレベルまで昇華させていくかは、私も含めた課題だと思います。

まぁ、少し深堀すると、研修を実施するほうは、不安なんです、実は。情報が少ないことで、コンテンツが薄く見えてしまい、お客様から承諾を得られないのではないか、とかを思うわけです。

▼しっかり心と頭に届けるために、言葉を結晶化する

以上のような背景はありますが受講者の行動変容のために、僕らが作る研修コンテンツは、極力シンプル作るよう試行錯誤しています。

・お客様(クライアント先)からの期待は何か
・受講者のコンディションはどうか
・何を届ける必要があるのか
・どのように届けることが最も効果的なのか
・どう行動変化を期待しているのか

このようなことを突き詰めていくと、実はかなりシンプルな構造になっていきます。無駄なものをそぎ落とし、研ぎ澄ませていくと、受講者に残りやすいのではないか、と思っているからです(特にうちの新田さんのこだわりは半端ないです)。そして、情報を研ぎ澄ませ言葉を紡いで結晶化し、受講者に響くようにお届けする、ここが人材育成に携わる人たちの腕の見せ所なのかもしれません。

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