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私の山怪

裏日本の際に、猫道さん(@nekomichic )からお借りした一冊。

山間部に残る不思議な話を集めたモノ。

読んだ後の率直な感想としては"どこかで聞いたような話が非常に多い"事である。

以下、類似した私自身の話を述べて行こう。即ち、私の山怪だ。

書き始める前の前置きとして一つ。
私は私自身の認識で、正気である。では本編へ。

1.青い二つの火の玉

正確な年齢は定かで無いが、保育園の年長くらいの頃に仏壇で青い二つの火の玉を見た事がある。

畳から一メートルくらいの高さだろうか。

ボワボワと、青白いのが浮かんでいた。未だにはっきり覚えてる。

当時、爺さんとひい婆さんが立て続けに亡くなった直後だったのだが、父に火の玉を見た話をすると「その二人だ」と断言した。

以来、私は二度と火の玉を見ていない。だが、火の玉を見た。間違いなく見たのだ。

2.亡くなる人が知らせに来る・亡くなった人が現れる。

題のような項目が本の中にあり、東北に特にそうゆう話が多いとあった。
事実、私は何度もそんな話を聞いてる。

この類の話が東北特有であった事を今知った。

私自身の話では無い為にうろ覚えな話が多いが、主に婆さんから聞いた話を幾つか。

・夢に親戚のおじさんが出てきた翌日、亡くなったという連絡が入った。

・死んだ爺さんが寝ている婆さんの部屋に来て、出かけようと声を掛けてきた。婆さんが外出用の服を着ようとすると、その段階で(本当の意味で)目が覚めた。そこには誰もいなかった。

他にもまだあった気がするのだが、残念ながら思い出せない。
いずれにせよ、山怪の世界は私にとっては非常に身近である。

私の実家は口伝で400年遡れる古い本家なのだが、それも関係しているのか父も婆さんも基本的に奇なる話を"当然"として捉えるスタンスだった。

そしてそんな話を聞いて育って来た事に、改めて気付かされた。

因みに、母方の実家の方が同じ秋田でもまだ都会かつ分家なせいか、こちら側からはその類の話を聞いた記憶が無い。ふむ、面白い。

最近常々、土地の影響を強く受けやすい環境で育った事に一種の感謝の念がある。

嫌で東京に出てきたくせに、創作の題材は全て秋田なのだ。

私はこれからも土地に縛られた創作を続けていくに違いない。

最後にもう一度。
私は青い二つの火の玉を見た事がある-------。


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