Ono Satoshi(大野 賢)

プランナー(まちづくり)/ お父さん(2018.12.19-)まちづくり専門のコンサル…

Ono Satoshi(大野 賢)

プランナー(まちづくり)/ お父さん(2018.12.19-)まちづくり専門のコンサルティング会社でプランナーとして、行政計画の策定支援やまちづくりプロジェクトの推進を行っています。

マガジン

最近の記事

日本の人口ピラミッドはボンキュッボン

日本は超・超高齢社会 65歳以上の高齢者の総人口に占める割合を高齢化率というのだけど、よく知られているように、日本はこの割合がすこぶる高い。WHO(世界保健機構)や国連の定義によると、高齢化率が7%を超えた社会を「高齢化社会」、14%を超えた社会を「高齢社会」、21%「超高齢社会」と言うのだが、2019年時点における日本の高齢化率は28.4%で、優に「超高齢社会」の定義を上回り、「超・超高齢社会」とも言える状況となっている。「超・超高齢社会」なんて言うと、なんだか「超サイヤ人

    • 「コミュニティデザイン」という言葉の分かりにくさについて

      コミュニティをデザインすることではない コミュニティデザインという言葉は分かりにくい。プロダクトデザインはプロダクトをデザインすることだし、グラフィックデザインはグラフィックをデザインすることだ。だから同じように、コミュニティデザインはコミュニティをデザインするということだと思う人が多いとは思うのだけど、それは誤解だ。  コミュニティデザインに関する書籍として、最も有名なのが、山崎亮さんの『コミュニティデザイン』(学芸出版社)だと思う。ズバリのタイトルで、この本が「コミュニ

      • 地域コミュニティの必要性

        地域コミュニティの希薄化や弱体化が叫ばれて久しい。田舎に行けばまだ「普請」があるという地域もあるのかと思うが、それはあくまで限定的で、多くの地域で自治会などの地域自治組織に加入していなという人が過半数を占めており、その比率は、年々、大きくなっていたりもする。都市部においては、希薄化や弱体化する以前に、そもそも地域コミュニティがないというところもあるだろう。 人口減少と少子高齢化の進展、それに伴う担い手や働き手の不足。そして、価値観の多様化に職住遠隔のライフスタイルの一般化。

        • コミュニティデザインの要諦

          コミュニティデザインの第一人者である山崎亮さんは、コミュニティデザインを「人がつながるしくみをつくる」ことだと言っているが、まちづくり分野でのコミュニティデザインのポイントは、「UXの向上」にあると思う。 UXとは、ユーザーエクスペリエンス(user experience)の略で、「人工物(製品、システム、サービスなど)の利用を通じてユーザーが得る経験」のことを言い、日本語では「ユーザー経験」「ユーザー体験」と訳される。まちを人工物とするのには異論も多いとは思うけれど、市民

        日本の人口ピラミッドはボンキュッボン

        マガジン

        • CE Research
          0本
        • 育児雑感
          1本

        記事

          山崎亮の功績

          「コミュニティデザイン」という言葉を聞いたことがある人は、果たしてこの日本にどれくらいいるのだろうか。僕がいるまちづくりの世界では、10年くらい前にこの言葉が一世を風靡した(そう言うと大袈裟に聞こえるかもしれない)。だけど、まちづくりは普段、あまり世間の関心を集めることのない分野だ。あるとすれば、法改正(それも生活者の関心の高い)のタイミングか、行政機関あるいは行政のシステムになにかしらの不具合あるいは不祥事が起こった時、あるいは「地方の希望」的にめちゃくちゃ成功したとされる

          ネイティブ日本人の日本語力(2)

          「ネイティブ日本人の日本語力(1)」の最後に、「日本の生産性の低さの要因は、日本語力の低さにある」との仮説を立てた。 公益財団法人日本生産性本部というところが「労働生産性の国際比較2019」というレポートを発表しているのだけど、それによると、日本の労働生産性(GDP/就業者数(または就業者数×労働時間))はOECD加盟36か国中、21位だそうだ。1970年は20位、1980年も20位、1990年に14位と少し順位をあげたものの、2000年には21位に転落し、2010年も21

          ネイティブ日本人の日本語力(2)

          ネイティブ日本人の日本語力(1)

          どうやら「教科書が読めない子どもたち」がいるようだ。『AI vs 教科書が読めない子どもたち』(東洋経済新報社)という本をご存知だろうか。この本は2019年のビジネス書大賞の大賞を受賞されているそうなのだが、Amazonで調べてみると、「衝撃のベストセラー!30万部突破!読解力のない人間は、仕事を奪われる!」とめちゃくちゃ煽った帯が巻かれた画像が出てきた。説明文を読んでみると、「全国2万5000人を対象にした読解力調査では恐るべき実態が判明」したとのことで(その「恐るべき実態

          ネイティブ日本人の日本語力(1)

          元に戻すのは退化だ

          広告のボディコピーはついつい読んでしまうのだけど、正直、まったく刺さらないものもあれば、「我が意を得たり!!」と自分の中で共感の嵐が巻き起こる(強烈に刺さる)ものもある。 「#取引先にもリモートワークを」アライアンスの宣言文は、まさしく後者のそれ。先日のポストで「リモートワークは三方よし」だ...なんてことを書いたけど、「#取引先にもリモートワークを」アライアンスの宣言文は、僕の実感をそのままボディコピーにしてくれたんじゃないかと錯覚するくらいのレベルのもので、気持ち的には

          元に戻すのは退化だ

          リモートワークは三方よし

          新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、在宅勤務を始めたという人は多いはず。日本能率協会が公表した調査結果によると、今回の感染拡大を機に、在宅勤務を始めた人の約8割は、感染拡大収束後も在宅勤務の継続を希望しているようだ。 僕自身もまさしくコロナの影響によって在宅勤務を開始した1人だが、できることなら、今後も継続して在宅ワークを希望する。春先から約2か月間、在宅ワークをしてきて、特に不便は感じていないし、実際に業務を滞りなく進めることができている。その上、家族との時間もた

          リモートワークは三方よし

          断眠法

          人間はこれまでに、そのクリエイティビティを発揮して、サディスティックな拷問手法を次々と開発してきた。その一つに断眠法というのがある。読んで字のごとく、睡眠を断つというシンプルなもの。 2017年、スタンフォード大の先生が書いた本をきっかけに「睡眠負債」が話題になったけど、断眠法は極度に「睡眠負債」を貯めることで、認知力や判断力を奪って精神異常を引き起こさせ、ついには死に至らしめるという手口で、尋問などにおいては、身体的な苦痛を与える恐怖に基づく方法よりも効果があるという研

          Good Morning Kids

          2018年の世相を表す漢字が「災」だったように、去年は天災・人災に見舞われた1年だったけど、その中で、ELLEGARDEN の活動再開は紛れもなくグッドニュースだった。エルレには好きな曲がたくさんある。中でも、子どもの存在が発覚して以来、特に染みるのが「Good Morning Kids」で、子どもが生まれた時に脳内で流れていたのもこの曲だった。 おはよう子どもたちと語りかけるこの曲は、サビ前に「大きくなるにつれて知るようになる この世界がクソまみれだってことに」っていう詞が