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Basketball Diary Ep.04 『セオリー』と『センス』

ディフェンスを指導するのがとても好きです。
相手チームの特徴を知り、攻めてくるタイミングを計り、その後の展開を予想する。守りきった時の感覚が何とも言えません。プレーヤー5人が、阿吽の呼吸でチームディフェンスを展開したときには、コート上へ拍手を送りたくなります。
勝っても負けても引退となる、3年生にとっては高校生活を締めくくる大切な試合。シーズン最後のこの試合に何としてでも勝ちたいという気持ちとは裏腹に、第3クォーター途中で17点ものリードを許してしまいました。終始、相手チームのゾーンディフェンスに手こずりましたが、コツコツと得点を重ねていき、試合終了まで残り僅かなところで、ついに逆転に成功しました。
試合時間は残り10秒。ボールをもらった相手エースがドリブルで果敢に攻め込んできます。マッチアップしていたディフェンスが抜かれそうになったその瞬間、ディフェンスの残り4人全員が一瞬でヘルプに駆けつけました。相手エースに対して1対5、ディフェンスの「セオリー(理論)」は完全無視のありえない状況でしたが、とにかく守らなければという「センス(直感)」にプレーヤー全員が突き動かされ、最後の瞬間を守りきりました。
「セオリー(理論)」を超えて「センス(直感)」を磨くことの大切さと、その感覚が時にチームを救うことを学んだ勝利でした。

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