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幼稚園、保育園選び

 日々驚きと発見の連続である子育て。自分の目の届く範囲にある内はまだいいですが、子供を初めて保育園もしくは幼稚園に入園させるのは別格の悩みどころ、と言えるかと思います。初めての子供を入園させるときに体験した幼稚園についてのお話です。
 私たちが住んでいたのは人口10万人に満たない北関東の街。大手企業の工場がある工業団地があり、そこそこ栄えていました。そのため日々の暮らしの中で、あまり格差が問題になることはなかったです。
 近場に幼稚園がなかったため、バスで送り迎えしてくれる幼稚園をいくつか候補にしました。その中にカトリック系の教会が運営している幼稚園があり、最終的にそこに入れることにしました。クリスマス時の「聖劇」などキリスト系の教えに沿った行事に加え、「お仕事の時間」と言ったモンテッソーリ教育を取り入れるなど、他の幼稚園にはない特色があったからです。その半面、市の幼稚園としての基準を満たしておらず補助金がもらえないため教会と共同でバザーをするなど、金銭面では負担が大きかったように感じます。それでも入園させたのは、ある意味特別な教育ということと、ブランドイメージがあったからです。
 この幼稚園にお子さんを入園させている親御さん達も同じような感覚だったと思います。そのため普通の方々もたくさんいましたが、それ以上に教育熱心でブランド好きな意識高い系の人々もたくさんいました。私たちの失敗は、そういう御家庭の子供は荒れる傾向にある、という点を考えていなかったことでした。
 特に酷かったのは、お子さんが校長先生のお孫さんという御家庭で、この家族とはバスの乗り場が一緒だったのですが、子供がさんざん虐められました。全て幼稚園を卒業してから知ったのですが、わざと私たちの子供の後ろの席に座って、バスが園に到着するまで頭を殴り続ける、階段から突き落とすなどは日常茶飯事だったようです。子供がピアノを弾いているときに思い切り鍵盤の蓋を閉められそうになったこともありました。この時はさすがに大人が制止したようですが。
 行事等で園に行くと、皆大人しく装ってはいますが実は心の荒れた子供たちばかりだったと感じています。そういう嘘っぽい、本来エネルギー溢れる子供たちであるはずなのに何故か空虚な雰囲気が、園に蔓延していました。キリスト教の本来の教えである、優しさや思いやりを持つ余裕がなく、親からのストレスを他者へのいじめで発散させる場所になってしまったのです。園のシスターは今も交流させていただいているぐらい、本当に良い人で、先生方も志の高い人たちでしたが、そこに入園させている親が滅茶苦茶でした。
 幼稚園や保育園を選ぶときは、是非とも子供たちと親御さんを注視ください。バイリンガル教育など、もちろん大切だと思いますが、園の志を本当に親が理解し共鳴して入園させているのかどうか。

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