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運動会とお遊戯会

 子供って本当に不思議です。日中の仕事で、倒れるぐらいヘトヘトになって帰ってきても子供の顔を見るだけで疲れを忘れてしまった、なんてことありますよね。ヒトは肉体ではなく、実は精神に支配されているということの証明で、子供はもはや親の精神領域を大きく占領しているのだと思います。それは、時間が経てば経つほどより深くなってきます。
 運動会とお遊戯会ですが、日頃園や学校の中で見ることのできない子供の活躍を見ることのできる機会です。実際私達も、子供たちの園や学校の思い出について目を閉じると運動会とお遊戯会が真っ先に脳裏に浮かびます。記録にも残していただきたいですし、是非思い切り楽しんでいただきたいです。一つだけ申しておきたいのは、私たちの場合だからかもしれませんが、後から撮った写真やビデオを何度も見直す、ということはほぼありませんでした。テープに取ったビデオをDVDに焼き直し、おじいちゃんおばあちゃんに渡す際に再生したことはありましたが、今では段ボール箱の中で捨てられない品物として熟成されてしまっています。一方写真は使うことがあります。小学校、中学校などで、卒業式のアルバムに使ったり、昔の自分を振り返る授業?みたいなもので何度か掘り返したことはありました。膨大な数から適切なものを探すのに大変でしたが。
 私たちの子供は、親もそうですが、運動が得意ではないので、かけっこで一位をとったり、リレーに選出されたり、表彰台に上ることはありませんでした。お遊戯会でも、王子やお姫様に選ばれることはありません。事前にわかっていますので期待もしていませんでした。それでも親の視界の中で自分たちの子供が光って見えます。遠くからレンズを通して、撮影後に違う子供だったということもあります。それでもいい思い出なんです。
 ママ友仲間の子供で、いつも一位だった子がいました。かけっこ、マラソン、何をやっても一番なので、そういう特性なのだと誰もが理解していました。あまりにも他の子供とかけ離れていたということはありますが、それについて羨んだり、妬んだりしたことはなかったです。一人だけ、子供を地元の有名サッカーチームに入れている親御さんがいて、なにかと張り合うような発言をする方がいましたが自然とグループから疎遠になりました。そのお子さんはスポーツは得意ですが普通の子で、いつも楽しく一緒に遊んでいましたが、みんなと遊んでいる途中にいつも親御さんから呼ばれて急いで習い事に通っている姿が印象的でした。
 運動会もお遊戯会も主役は子供です。それを頭に入れておいて、子供はもちろん大人も楽しめる行事にできればな、と思います。納得ができず、子供を不幸にする「ブラック校則」や、大人のための行事である「卒業式」* が早く改善されることを祈っています。
* 「ドイツのダイバーシティ事情」-「Coffee Break:インターナショナルスクールの卒業式」参照

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