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『ダンス』が上手い人は成りきることが上手い??

以前noteで踊りを知らない人はどこを見て上手いと思えば良いのか、と言うことについて書かせて頂きました。

今日は僕が上手いと思ういくつかの踊りの定義のひとつをpick upして書かせて頂きます。

まず踊ると言うのはどう言うことか?

僕は音楽や心情から生まれた感覚で体の赴くままに非日常的な動きをする事だと思っています。
例えば、好きな音楽がかかると自然に体を揺らす、何か達成したい目的が叶うと両手を上げて喜ぶ、など音楽か心情の変化によって度々人は体を動かして表現します。
10年程前に僕が神戸女学院にゲストダンサーで踊りに行った時のそこ島﨑 徹 教授が素晴らしい事を僕に教えてくださいました。
『逆転ゴールを決めたサッカー選手が全身で喜ぶ姿は三回席の遠くからでも分かるんだよ、それが踊りだよ。』
当時、僕の中で踊りという概念は音楽と動きが先行していました、勿論心情の事も重要に捉えていましたが、あくまで音楽と動きがあった上で考えた心情でした、心情のみにフォーカスして踊ろうとすると、『音楽は?振りは?』と思考と体がすぐに音楽と振りを求めてしまい、どこか一般的概念の踊りという決められた振付の中でしか心情を理解できなかったのです。島崎先生の言葉を聞き、そうだ!踊りは非日常の身体表現だ!と感じる事ができました。

では、表題のテーマに戻りたいと思います。
踊りが上手い人というと、足が凄く上がる、凄いジャンプやターンができる、リズム感やグルーブ感が凄い、はたまたとにかくカッコ良いおしゃれ可愛いなどと様々な定義がありますが、その中でも成りきる人はかなり最強かと思います。
これは僕たちが子供の頃に遊んでいたごっこ遊びの感覚を昇華させたようなものです。
動物の真似をしてネコを真似る子供、これ自体は子供が猫に成り切って演じながら遊びます。
これの最上級ver.がミュージカル『cats』だと思います。
トレーニングされた歌、バレエ、ダンス、芝居に、演者自身の猫への役作り、つまり成り切る力でこの大作が成り立っていると思います。
ちなみにこの成り切る力が最強なのは、上記の歌、バレエ、ダンス、芝居が完璧でも成りきる事ができない場合はcatsが成立しません。
逆に、ダンスだけが少し苦手であっても、他ができて成り切る力があればcats自体は成立します。

そうなんです、成りきる力は実力と同じくらいか状況によってはそれよりも重要な要因だと思います。

勿論プロとしては隙がない技術は必要なのですが、その人が成り切ってしまうと少し許せてしまう所が出てくるのも正直な感想です。

踊りと言うのは一見特別な物事の様に思えます。
(動きが特殊ですしね💦)
でも、実は僕たちは日常のありとあらゆる所でそれに近しい事をしているんだなって感じます😎


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