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銀河鉄道999とジ・アルフィーとウルトラセブン

松本零士の「銀河鉄道999」に出てくるメーテルのモデルの一人は映画「わが青春のマリアンヌ」に出てくる女優のマリアンヌ・ホルト。この女優の日本語吹き替えをしたのが声優の池田昌子で、後に999でメーテルの声を担当した方ですね。
松本零士に漫画家を目指すきっかけを与えた映画らしく、その思い入れの強さは氏の「わが青春のアルカディア」とう作品のタイトルにもあらわれている。
原作がペーター・メンデルスゾーンの「痛ましきアルカディア」。これをジュリアン・デュヴィヴィエ監督が映像化しました。ドイツフランスの合作映画で古城に住む謎の女性マリアンヌの話。
この女優さん、もともと美大生で裏方として映画の美術に関わっていたようですが、監督の目にとまって出演が決まったとの逸話も。本名も役名もマリアンヌなので紛らわしい。
さらにこの映画に触発されて作られた曲が、ジ・アルフィーの「メリーアン」。メリーアンはマリアンヌの英語読みですね。確かに歌詞は映画を彷彿とさせます。
この映画は多方面に影響を与えていて、ウルトラセブンの女性隊員アンヌ隊員の名前の元ネタです。アンヌ隊員のフルネームは友里アンヌです。本来、この役は女優の真理アンヌが演じる予定でした。しかし事情で見送り。この芸名ももちろん「わが青春のマリアンヌ」からで、その着想から友里アンヌという役名が決まりました。真理アンヌさんの方は、ゲストキャラとしてウルトラセブンに出演しています。
マリアンヌもしくはマリアンナという名前は欧米によくみられる名前で、そもそもはイエスの母マリアとその母アンナとの合成名。アンナは聖書正典には出てきませんが、原ヤコブ福音書という文書に登場します。正典ではありませんが、歴史研究には価値があるでしょう。
エルサレムを訪問した際に聖アンナ教会も訪ねました。ここにはヨハネ福音書に出てくるベテスダの池の跡も残っています。わが国でも川崎にある聖マリアンナ病院にその名前をとどめています。

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